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「ねぇ〜紅蓮先生〜」???「!?、な、何だ?」


「紅蓮先生」は今絶賛、女子生徒に声をかけらていた。


「頼みがあんだよね〜今度の休みさ。教えて欲しい課題があんの。それを学校まで教えに来てもらうから、校門の前で待っといてくんない?休日だから私一人じゃ入れないし」

紅蓮「あ、あぁ!分かった!」

「それとさ!その課題で使うものをこの鞄に入れておくから当日持ってきて〜結構重くてさ〜学校に置いといても良いんだけど、妖怪がいるからイタズラされたら嫌だし」

紅蓮「しっかり管理しておくよ!任せといてくれ!」

「じゃあお願い〜」


女子生徒は用が済むとサッサっと去って行った。


紅蓮「は、初めて生徒会の女子以外の女子に声をかけられた……!……くぅ〜嬉しい!!」


紅蓮先生は舞い上がっている。


紅蓮「それにしてもどの課題なんだろう?俺授業サボることもあるから課題とかいまいち把握してないんだよな〜」


「まぁ」


紅蓮「休日!楽しみにしとこうっと!」


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紅蓮「よし!十五分前に到着〜まだあの子は来てないんだな。」


紅蓮先生は、約束通り校門前で待つことにした。


紅蓮「気長に待つか」


一時間後


紅蓮「支度に時間かかってるのかな?」


更に一時間後


紅蓮「……大丈夫かな?」


「あっ」


紅蓮「おっ!待ってたz」

「こいつあの鞄持ってますよ!」

「逃がすなよ!あの鞄は俺たちやくざの頭のもんだ」

「確か盗んだのはメスガキっていう情報だったが……」

「おいお前、このメスガキに見覚えは?」


何やら柄の悪そうな男たちが紅蓮先生の前に現れた。そして写真を差し出す。


紅蓮「…………」

「おーい!聞いてんのか?」


その写真に映っていたのは、あの女子だった。


紅蓮「いやぁ!知らないですね!だって……」


「「この鞄盗んだの俺ですから!」」


「何!?」

「お前が犯人?!」

「俺たちがここに来ると分かってのこのこやってくるとは……この大マヌケ野郎が!!」

「そうか……おいお前付いてこい」

紅蓮「はいはい〜」


そして、紅蓮先生と男たちは闇の中に姿をくらました。


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???「今日から十一月だなぁ」


「雨花」は廊下を歩いていた。すると……


雨花「……どうしたんです、か?」

紅蓮「おぉ!雨花さん!おはよう!」


雨花の目の前には、紅蓮先生がいた。

────包帯とギブスを付けて。


雨花「何があったんですか?」

紅蓮「いやぁ!ちょっと事故っちまってな!大したことじゃないから大丈夫だ!」

雨花「……そうですか」

紅蓮「じゃ、俺はこれで!」


紅蓮先生は笑いながら、松葉杖をついて去って行った。


雨花「…………」





???「あの!聴きましたか?紅蓮先生が大怪我してるの!」

???「聴いたわ。紅蓮先生が事故……無い話ではないわね」

雨花「紅蓮先生は嘘ついてるよ」

???・???「え?」


雨花は「橙」、「桃時」と廊下を歩きながら、話をしている。紅蓮先生に関しての。


雨花「本当に事故したなら「うへ〜ん!怪我して痛いよ!」とか「何で事故っちまったんだ!!」とか泣き言を言うと想うんだよね?でも、それを言ってない。だから何か訳があるはず」

橙「確かに……」

桃時「紅蓮先生はどんな訳を……」

雨花「それは分からないけどねぇ〜」


雨花たちが廊下を歩いていると……


「なっはは!!あの教師超ウケるんだけど〜」

「ホントに上手くいったの?」

「あいつどんだけ女に飢えてんだよ〜!!」


桃時「何の話?」

橙「紅蓮先生の話でしょうか?」

雨花「話を聴いてみよ」


雨花たちは耳をすませる。


「あいつにね?鞄を持たせた訳〜あの鞄は私がやくざから盗んだ鞄だったんだけど〜どうしてもそれをSNSに投稿したくてさ!だってやくざなんて悪い奴らから何かを盗むってかっこいいじゃん?でも、それがやくざにバレて超大変!だからあの日、やくざに鞄を渡すって予め言っておいて、この学校に校門前で紅蓮先生に例の鞄を持たせて突っ立って貰ったって訳!超秀逸な考えじゃない?私の!」

「お前やくざ顔負けにひどいことするやん!!」

「でも上手く使えるんだな〜あの教師。今度は私使ってみようかな〜」


紅蓮先生を女子たちは笑う。ケラケラとケラケラと。笑い続ける。


橙「ふざけっ……」

桃時「クズど……」

雨花「ちょいまち」

橙「まさか止める気ですか?!」

桃時「何なのよ!!」

雨花「紅蓮先生はあの子を悪者にしないために、あの子を庇って怪我をした。もしこのことを告発したら、紅蓮先生の怪我が無駄になる。だからダメ」

橙「そう、ですね……」

桃時「あんたの言う通り……」


「だから」


雨花「今からわたしがやることはあの二人のこととは全く関係ないというていで行いまーす」

橙・桃時「え?」

雨花「ツカツカツカツカ」

橙「口でツカツカ言ってますよ」

桃時「言いながらあいつらに近づいていく……」

雨花「ツカツカツカツカ」


雨花はツカツカ言いながら、一瞬も表情を変えず……


雨花「ドッゴォォォン!!!!」

「ぐっっは!!」

「ちょ……!」

「何なのよ!!あんた」


「ごめんねぇ〜」


「「わたし人を殴りたい症候群にかかってるんだ〜うんだもんで殴っちゃった。てへぺろ!」」


雨花はてへぺろを決め込んだ。


「あんたのこと先生に言ってやるから!!」

雨花「どうぞどうぞ!この症候群を治すためにも先生の協力は必須ですからな」


雨花はうむうむとうなづいている。


「行こう」

「えぇ」

「変な奴!!」


女子たちは去って行った。


橙「雨花さん……」

桃時「中々やるじゃない!あのパンチ!」

雨花「でっしょ〜!」


雨花と桃時はハイタッチしている。


橙「なら、紅蓮先生とあの人のこと言った方が良いのでは?」

雨花「紅蓮先生はあの子を庇いたい。あの子は紅蓮先生のことを話したくない。そのこととわたしがやったこれは関係ない。わたしはただ「殴りたい」という一つの意志で動いただけ。だからわたしは、今から全く関係のないことで怒られる。ただそれだけだよん☆」

橙「で、でも……」


ピンポンパンポン


『今すぐ雨花さん!!!!職員室!!!!』


雨花「げっ!この声は桃時ちゃんとわたしの担任?!ちょっくら行ってくるわ!それじゃ!」


雨花はビューンと職員室まで走った。


橙「桃時さん……」

桃時「分かってるわよ。橙」


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「まさか妖怪では飽き足らず人間の生徒まで殴るだなんて!!常軌を逸してますよ!!」

雨花「すんませーん」

「全然反省してないでしょう!!罰として高等部の昇降口を掃除しなさい!!」

橙「すみません!!」

桃時「おい!!クソ担任!!」

雨花「橙ちゃんに桃時ちゃん……」

「あなたとうとう悪びれもなく「クソ担任」って言ったわね!!今は雨花さんの説教中なの!!用は後にしな……」

橙・桃時「私・アタシもやりました・やったわ!!」

「は?」

雨花「ちょ!二人とも!何言ってるの!!」


雨花は小声で橙と桃時に話す。すると、二人も小声で返してきた。


橙「雨花さん独りに悪者役はさせません」

桃時「あんただけに良いカッコさせらんないでしょ?」

雨花「!、あはっはいはい」


雨花・橙・桃時「すみませんでした!!!!」

「今すぐ昇降口に行って掃除してきなさい!!」


雨花たちは言われた通り、昇降口に向かった。


紅蓮「ん?何かあったんですか?」

「紅蓮先生!!あなた生徒会の子たちと仲良いわよね?あの子たち……特に雨花さんはよく悪いことをするの。ちゃんと叱ってちょうだい」

紅蓮「何したんです?雨花さんは」

「それは……」





雨花「げっ〜汚ねぇ」

橙「ここが取りにくいんですよね……」

桃時「あんたたちパパっとやってよね」


雨花たちは昇降口の掃除をしていた。(桃時を除いて)


紅蓮「雨花さん!!橙さんに桃時さんも!」

桃時「あら、怪我人が走るもんじゃないわよ」

橙「何か御用ですか?」

雨花「手短におなしゃす」

紅蓮「雨花さんたちが起こしたこと。聴いたよ」

雨花「起こしたこと?」

橙「何の事です?」

桃時「言ってることがさっぱりね〜」

紅蓮「え?だからあの子を殴ったって……」

雨花「あぁ!それは趣味です」

橙「そうですよ〜」

桃時「そうそう〜それだけ」

雨花「紅蓮先生はいつもみたいにアホ面晒してわたしたちの笑い話になってくれたらそれで良いんです!ほいじゃ!」


雨花たちは引き続き掃除を行う。


紅蓮「…………ふはっ、分かったよ。アホ面練習しとくぜ〜」

雨花「よろ〜でーす」

橙「生徒会室で会いましょう」

桃時「サッサっと行ってよね」


雨花たちの昇降口の掃除は夜までかかったそうな。

そして、紅蓮先生は少し泣きたくなる気持ちを抑えながら雨花たちの掃除が終わるまで遠くでみ守っていたそう。

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