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???「…………」???「どうしたんですか?雨花さん」

???「雨花?」


ここは、橙の家。窓をみているのは「紫雲雨花」で、話しかけているのは「不山橙」と「海音」である。


雨花「ん?いや今日は新月だな〜って想って」

橙「そうですね……」

海音「それがどうかしたの?」

雨花「あのさ……」


「「星観に行かない?」」


橙・海音「え?」


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橙「観に行くのは良いですけど、その体を動かす訳にはいきませんよ」

海音「じゃあ車椅子で観に行くのはどう?」

雨花「なんか申し訳ないけど……お願いできるかな?」

橙「別にそれは良いですよ。でもどうして星を観に行きたいんですか?」

雨花「ちょっとやりたいことがあってさ!お願〜い!」


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マンションの屋上に行き、数々の星を観る。新月のため、月光によって普段なら観れない星も観えるようになった。


海音「うわぁ!!すごい綺麗!」

雨花「今日は星空指数がすごく良いんだよ。海音ちゃんも喜ぶかなって!」

海音「私あんまり星とかゆっくり観たことないから嬉しいよ」

橙「本当に今日は星空が美しいですね」


星空に感動している雨花と橙と海音。

しかし……


雨花「ん?なんか降ってくるよ?」

橙・海音「え?」


遠くの空から明らかにこっちに降ってくる何かがいた。それは……


海音「い、隕石!?」

橙「…………」

雨花「いや、あれは……」


そしてとうとう……


ドゴッーーーーン!!!!


海音「げほっげほっ……ん?あなたは……?」

雨花「…………あ〜あ」

橙「…………あなた……」


土煙の中から、出てきたのは……


???「げっ何でここにいるんだ!?」


いたのは、化茶だった。


化茶「ここに着陸したら、橙にも怒られるずに済むかと想ったのに〜ちぇ〜」

橙「…………しろよ」

化茶「ん?」

橙「いい加減にしろよ!!!!」

化茶「ひぃぃぃぃ!」


橙の顔は梅干しのように真っ赤になり、そこら中に炎を撒き散らしていた。


橙「私の部屋じゃないから良いとかじゃないんですよ!!!!まだ前みたいにドアから普通に入ってきた方が良かったです!!!!どうしてあなたは隕石のごとく衝突してくるんですか!!!!」

海音「まぁまぁ橙。落ち着いて」

化茶「そうだぞ!!橙!!悪気はなかったんだよ?な?」

橙「じゃあ衝突するのをやめろ!!!!」


海音を中心にして化茶を追いかける橙。静かなプラネタリウムのような時間になるかと想ったが、想わぬゲストが入って、騒がしくなった。


雨花「…………」


雨花は、”あるもの”を取り出す。


✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦


これは、雨花が海音の件で某所でこもって修行をしていた時のこと。


雨花「……早く出てきて」

???「あっバレちった!」


いつの間にか部屋の扉の前にいたのは、化茶だった。


化茶「突然だが、お前が探してるのってこれだろ?」

雨花「え」


化茶が持っているのは、十字架のネックレスで、十字架の交わっている部分にバツ印が書かれていた飾りだった。


雨花「……そ……それって……もしかして……堕天使の……?」

化茶「そうだよん〜!これは過去「堕天」が侵略に成功した時に称号として、「堕天使」になった際に、当時の「堕天」のリーダー「大天使」から贈呈された「堕天使」の証。「堕天使」は「神への反逆者」ということで、今お前がしようとしているのもそれと同じく「反逆」になる。だからこの道具を0҈҉̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̿̿̿̿̿̿̿回使って「新月」の気を集めろ。

集め終わった時、お前の中に力が入って、お前の望みが叶う。」


雨花「(反逆者……か……)


雨花「……どうしてそこまでわたしの願いを叶えようとするの?」


化茶はニヤリと笑う。


化茶「お前の周り……つまり神たちがどん底に落ちた顔がみてみたいからにゃ〜、そ・れ・に!お前のその自分の切望する”救い”にどれだけの努力ができるか……それがとても面白い!!!!」


そして化茶は、雨花に十字架のネックレスを渡して消えた。


雨花「人間への反逆者の次は、神への反逆者になるのか。わたしは。」


雨花は沈黙する。そして……


雨花「ま、いいか。」


✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦


化茶が雨花に視線を向ける。

雨花は、十字架を月の本来ある方へ向けて、力を注ぐ。その姿はまるで神に祈りを捧げる信奉者のようだった。これから神に反逆すると言うのに、神への信奉者のようにみえるのはきっと、信奉者と同様に自分の切望という祈りを頼ることができないどうしようもなさに捧げているからだろう。


化茶「(神への反逆者も神への信奉者と結局していることは同じ……面白くなりそうだにゃ〜!くっくく)」


騒ぎの中、猫又は笑い、閻魔大王は、歪んだ希望を心に軋ませた。

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