【米将軍side】
ネタ寄りです。筆休めに。
可愛い、あざとい、美少年。
この三拍子をみれば、誰もがこの人物を思い浮かべるであろう。
そう。ルザクくんである。
確かにそうだ。合っている。
だがこの男、そこらの美少年とは訳が違うのだ。
「こめしょ〜」
『ちょ、ルザクくん、まって、』
背伸びして顔を近づける彼の手にはふわふわの猫耳カチューシャ。
あまりに暇すぎてとち狂った結果、 ゲームに勝った方が猫耳カチューシャを付けるという、男気ジャンケンのようなゲーム大会(参加者二人)を開催。
ゲームが得意で負けず嫌いなルザクくんに猫耳を付けさせよう!という作戦だった。
のだが。
『な、なんで……!』
「ありゃ、こめしょーの勝ち!おめでと〜」
ニッコニコで猫耳を手に取るルザクくんが爆誕してしまった。
『俺が着けたって何もおもろくないやん!』
「なんで?男に二言はないよね?こめしょー?」
ああああと頭を抱えれば、そっと頬に手を添えられ、顔を上げさせられる。
「大丈夫、僕しか見てないよ」
違う場面だったならあまりにもロマンチックな瞬間だったろう。
ただその手には猫耳カチューシャ。
ロマンチックもくそもあったもんじゃない。
だがしかし、さっきからルザクくんの言っていることはもっともで。
ここでやっぱやめたは流石になしだろうと心を決める。
『……わかった、つけりゃいいんだろ』
カチューシャを受け取り頭に付ける。
顔の火照りが尋常でなく、やらなきゃ良かったと後悔が押し寄せる。
「……こめしょー、今、どんな表情してるかわかる?」
恥ずかしすぎてルザクくんの方を見られずにいれば、いつもよりも低い熱の篭った声が聞こえ、思わず顔を上げる。
「……かわいい。食べちゃいたいくらい甘い顔してる」
ぺろり。
舌なめずりする姿に、あ、くわれると悟る。
それがどうして満更でもなく、大人しく誘われるまま床へ横たわる。
「ふふ、いただきまーす」
あーんと唇に噛み付くルザクくんを、俺は目を閉じて受け入れた。
この男、猛獣につき
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