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第一話 月魄の導き(中)
「それでは、始めましょうか。」
始めるって…何を?
「あの、何を始めるのですか?」
「占いです。」
えっ?
「占い?なんで?」
そう尋ねると、夢路は、はぁ、とため息をついた。
「ルナさん。ここは、占術館です。占う場所です。占わないと詐欺になります。詐欺は駄目です。」
あぁ、確かに。
「…では。ルナさん。あなたを占います。よろしいですか?」
「……はい。お願いします。」
「分かりました。」
夢路はポケットから星の小さいペンダントを取りだして、帳につけた。
そして、棚の中から水晶をとりだし、机に置いた。
「帳、始めましょう。」
「みゃあお!」
夢路と帳は目を閉じた。
夢路は首からかけていた、月のかたちをしたペンダントに手をあてる。
そして、祈るようなポーズをした。
すると、
「えっ?」
夢路のペンダントと帳のペンダントから光の粉のようなものが、キラキラとでてきて空へ舞う。
舞った粉は、一箇所にあつまり、細く長い、糸のようなものになった。
その糸は、夢路と帳の糸が絡み合い、水晶に吸い込まれていった。
「……導け。」
夢路が呟いた瞬間。
窓から見えていた、月が光を放ち水晶に向かってくる。
「わっ…。」
あまりの眩しさに目を細める。
光が収まったとき、
「見えました。」
夢路がゆっくりと目をあけて、私に話しかけた。
「ほんと!?」
「はい。」
「わっ…私どうすれば良い?」
どうすれば、昼に好きになってもらえるの?
どうすれば、昼は私だけを見てくれるようになるの?
どうすれば良いの?
「昼さんと、ちゃんと話してみてください。」
「え…」
「あなたの気持ち、伝えてください。」
「でも…。」
「ーー月、円描くとき、運命動き始める。」
「えっ?それって、どういうこと?」
「…あとは、自分で考えて。」
その言葉を最後に耳に残し、私は気を失った。
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