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?「おぎゃあぁおぎゃあぁぁ!」
その声が俺の声だと分かちゃのはすぐだった。
(え?!何これ!?)
?「うぎゅ!うぎぁぎゅ!」
走馬灯みたいなものか?と思っていると
白い天使「わぁ、この子が僕たちの弟かぁ。」
仰向けの視界に天使のような白い髪の少年が映った。
黒い堕天使「ああ、そうだな」
横からは悪魔や堕天使のような黒髪の子が。
?「ぎゃうぅ」
白い子は左目を黒い子は右目を隠していて二つの目が俺に向けられ、細められる。
「よろしくね」「よろしくな」
(あれ…?すごく眠たい…何でだろ)
その言葉が子守唄のように感じた。
どうやら「ぺいんと」という意識はこの体の「福葵(ふき)」とは違うようで「ぺいんと」である俺の意識は浮上しては沈下していくを繰り返した。
白い天使「ふき〜!おいで〜 」
そうやって手を広げる白い兄に俺はトテトテと向かっていく。
(我ながら今の自分は可愛いわ。)
黒い堕天使「おーい!天羽(あまは)、ふきー!昼メシ作ったぞ」
俺らは二階にいるようで一階から黒い兄の声が聞こえた。
天羽「は〜い、黒和(こくわ)〜」
そうやって怠そうに答える天羽に抱えられて足が地面から遠かった。
わっと驚いて足が地面を探してバタバタする。
そうして俺の意識はまた沈んでいった。
次に目を覚ました時には凄惨な光景がただ。
ただ、
ただ、
続いていた。
暗闇の中、目の前に黒和と天羽の血まみれの姿が俺を守るように重なっていた。
天「ごめんね…」
黒「っ…、いいか福葵、ここを離れて…助けを呼ぶんだ。いいか、お前はここに戻ってくるな…!」
絞り出したかのように言う兄達の上には家の柱が足を潰していた。
周りを見ればどこの家も潰れ、悲鳴と泣き声 が響いている。
福「… やだ……っいやだ!!」
涙すらもこぼれ出しているのは福葵の心がまだ残っているからだろう。
天「大丈夫。大丈夫だよ福葵。」
そう言って俺の頬に手を当てている天羽は白い髪を赤く染めている。
その赤がじんわりと広がっていく。
黒「っああ、そうだ。心配することはない。 」
片方の腕を挟まれ、残る手ですら出血の多い手をもう片方の頬に手を当てる。
その血が俺の頬を涙と一緒に赤くする。
「「君に祝福と祈願を。或いは全てを超える愛が在らんことを。」」
二人の頭の上には瞳とお揃いの輪が浮かび、瞳と淡く眩しく光って
笑って消えた。
目の光も俺の頬を覆っていた手の力も
なくなってしまった。
福葵の心も
どうすれば良いのか分からず、日の出までそこで立ち止まっていた。
周りはもう救助が到達していて、食料の交換や怪我人の手当てが始まっていた。
誰も彼も自分たちのことに精一杯で誰も気に留めてはくれなかった。
涙はもう止まった。
?「ぺんちゃん…?」
俺の名前はぺいんとだがそれの愛称だろうか、呼ばれた気がして振り返った。
?「ねえ。ぺいんと?ぺいんとなの?」
そこには深い藍色の髪と目に付く赤いマフラーをした好青年とも言える青い人がいた。