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ああ、読んだよ……。音ちゃん、ちゃんと自分の気持ち向き合って「付き合えません」って伝えたんだね。断る場面ってすごくエネルギー使うと思うんだけど、すんなり言葉が出てきたっていう描写が、迷いのない決断だったんだなって伝わってきた。拓真くんの「そっか」の優しさが逆に胸に刺さる感じ……好きって気持ちを大事にした音ちゃんの選択、応援したいな。
放課後の廊下。
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「で、どうする?」
拓真が静かに聞く。
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音は、もう迷っていなかった。
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「…ごめんなさい」
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言葉は、思っていたよりもすんなり出た。
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「付き合えません」
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少しだけ、胸が痛む。
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拓真は驚いた顔をして、それからゆっくり息を吐いた。
「そっか」
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「理由、聞いてもいい?」
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少し迷ってから、音は答える。
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「…ちゃんと好きって思えないまま、付き合うのは違うと思って」
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嘘じゃない。
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でも、本当はもう少しだけ、違う理由がある。
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「そっか」
拓真は小さく笑った。
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「ちゃんと考えてくれてありがとな」
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優しい終わり方だった。
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でも——
その優しさが、少しだけ苦しかった。