寝坊しました()
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zm side
え、何であいつらがおるん?って考えるよりも先に、豚のやつが俺のとこまできた。
こいつ、いつの間に……!!!
tn「お前は?」
zm「ぇ…?」
tn「お前の本音は何なんや?言ってみぃ?」
豚の奴は俺に目線を合わせて、優しい声でそう言った。
その声は本当に優しくて、暖かくて、包み込まれる感じがした。
父「何してんだ、この豚がぁ!!!」
zm「あ、!」
父さんが豚を殴ろうとする。
でも、その手は途中で止まった。
金髪野郎が止めていた。
gr「…トントンに手を出さないでもらえるか」
低音で俺の両親を睨む。
両親は珍しくビビっていた。
gr「内容は全て聞かせてもらったゾ」
母「な、なんで……」
「……!!!お前っ!!!」
母さんが俺に向かって殴ろうとする。
だが、その手は空をきった。豚が俺を助けてくれた。
gr「ゾムは何も言ってないゾ」
「エーミールがお前らの会話を全て聞こえるようにリアルタイムで俺に電話をかけてきたのだ。」
「全て丸聞こえだったゾ」
ニヤッと笑う金髪野郎。
その笑顔はどこか危ない笑顔だったが、どこか安心する笑顔でもあった。
tn「ある程度の事やったらしてやれる。お前の本音を話してくれへんか?」
俺の本音……でも、俺は今まで本音を隠して生きてきた。
今更、本音なんて言っていいものなんか?
tn「安心しろ、俺らが助けたるから」
豚の奴はそう言って俺に微笑んだ。
豚の後ろでは両親と金髪野郎が口喧嘩をしている。
エーミールは怖いのか、少し物陰に隠れてそれを見ている。
zm「…ホンマに、本音言ってもええん、?」
tn「おん、ええで」
zm「…俺……っ」
「エミさんと一緒にいたい、この家から出たい……友達、家族と言える人が欲しい……っ」ポロポロ
俺がいきなり泣き出したからか、豚は少し戸惑っていた。
でも、数秒して、豚は
tn「なら、それ全部叶えてしまおうやないか」
そう言って俺の涙を拭き、俺の手を握った。
豚は金髪野郎と目を合わせる。
その瞬間、金髪野郎はこんな提案をした。
gr「周りに迷惑をかけるのが嫌なのだろう?迷惑をかけるゾムをお前らはいらないのだろう?」
父「あぁ、そうだ!!だからこいつを監禁__」
gr「なら、俺が引き取る」
父「は?」
zm/em「え?」
な、何言っとるんやこいつ…そんなん出来るわけ…
gr「ゾムは要らないやつなどでは無い。俺が、俺らが必要とするのだ。そんな監禁などさせる訳には行かない。」
金髪野郎がそう言っている間に豚は俺をエミさんのところまで連れていってくれた。
思わずエミさんの手を握る。
父「はっ!ならいいぜ、その代わり、もう二度とその顔を俺らに見せんじゃねぇ」
gr「当たり前だ。お前らの顔なんて見たら、子どもの教育に悪いに決まっているだろう」
行くぞ、と言って金髪は家を出る。
そうか…俺はもうこの家にはいられないんだ。
嫌だったはずの家なのに、二度と帰ってくることはないと考えると、少し寂しかった。
zm「…エミさん、先行ってて」
em「…?はい」
tn「ゾム……?」
豚は俺のことが心配なのか、後ろから見ている。
俺は両親のそばに近づいた。
父「なんだ、てめぇ、とっとと出てけ!!」
そう怒鳴られるが、構わない。
これだけは伝えておきたい。
zm「…長い間、育ててくださり、ありがとうございました。」
そう言って頭を下げる。
それだけ言うと、俺は豚の方に行った。
母「……ゾムッッッ…ごめんなさっっ……」ポロポロ
母さんの泣いている声が聞こえるが、俺は歩いた。
金髪野郎とエミさんが待っているところまで行くと、涙が出てきた。
zm「ッッッ……」ポロポロポロポロ
なんで母さんは最後、謝ったのか。
もっと、いい方法はなかったのか。
どうして、俺はこんなふうになってしまったのか。
……俺が生まれなければ、こんな事にならなかったのではないか。
色々考えた、涙はとまることを知らず、ずっと流れ続けた。
エーミールはそんな俺を抱きしめた。
俺を優しく包み込むように抱きしめる。
そうして、嬉しいような、悲しいような形で、俺の家庭の辛い日々は終わった。
コメント
5件
たくさん作品投稿しているので作者さん休んでもらってもいいですよ!