「僕は自分の結婚に」
私の問いに、 久世(くせ)さんの瞳が驚いたようにまるくなった。
まるで予想外だという表情を見て、かっと熱が走る。
(き、聞いちゃった……)
前から久世さんが結婚しているのか気になっていた。
でも今は前よりずっとずっと、そのことが知りたい。
こんなふうに強く思う理由はわからないけど……。
でも久世さんに触れられた時だって、驚いただけで、すこしもイヤじゃなかった。
「大事にしてくれている」と、本能で感じた優しい手。
そっと包みこんでもらって……男の人に触れられて初めて“嬉しい”と感じた。
「いいえ、まだですよ。お相手も決まっていません」
「そ、そうですか」
そ、そっか。
久世さん……まだ結婚していないんだ……。
やわらかい笑みで答えてくれ、ほっとして、体から力が抜ける。
「すみません、急に。久世さんとはいろいろお話させてもらって************************
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