テラーノベル
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「……眠れるもんだな」
朝、六時に目を覚ましてオレはきちんと布団を畳む。
一方リルラはまだ眠っている。
うん、美少女が眠っている。その横でオレは普通に眠ってしまった。割と緊張していたのだが人ってそんな状況でも眠れるんだな。リルラもリルラだけど。いくら眠りを必要としない精霊が護衛してくれるとは言っても精霊が単体で放てる力は霊剣には及ばない。精霊ってオレたちの心と同期して霊威を上下させる存在だから。心に接続する、その為の媒介が剣だったり槍だったり“心をざわつかせる物”になる。歴史の中には農具を媒介にしたって例もあるなそう言えば。
「お疲れさん」
水の精霊キィがこちらのオゥルと一緒に飛んでいたから声をかけた。護衛お疲れと言う意味で。したらオゥルがオレの頭に二度ぶつかって。……ああ。
「オゥルもお疲れさん」
どうやらキィだけねぎらったから怒ったらしい。すんません。
「うっさい」
「いたっ」
リルラから枕が飛んできた。顔面に当たって痛かったんだが?
「起きちゃったじゃんか~」
「悪い悪い。でももう朝だから起きて正解」
「……」
「ん?」
「私が寝ている間に過ちが」
「なかったからな!」
っつか起きるだろそれで。いや詳しくは知らんが。
「って言うか昨日お風呂に入っている私を」
「覗いてないからな!」
覗きたいとは思ったが。思っただけだぞ?
「オレ、風呂場で着替えるからリルラはここで。布団は畳んどいてくれな」
「はーい」
さて、それがすんだら朝食だ。
「よろしくね」
飛竜の頭を撫でるリルラ。買えた飛竜はお金の都合上一騎だ。毛の色で悩んだがお金を出すのがオレと言う事でオレの意見が通って黒毛の飛竜になった。
朝食は既にすんでいる。パンを食べ、ミルクを飲み、デザートの林檎を齧っていよいよ出立の時間である。
と、その前にオレは両親の遺影に手を合わせる。合わせて、すぐ横に立てかけてある銃剣を手にする。二人の形見であり、オレと母が作った武器。今のところヒヒイロカネの純度が最も高く、オーラにも耐えられる丈夫な銃剣だ。旅にはいくつも武器を持っていけないからこれを持っていこう。
「家はどうするの?」
「知り合いが定期的に掃除してくれるって。ほっといたら埃まみれで草も生えまくるから」
暫くは留守をする。外に出てこうして改めて二階建ての家を見上げると、うん、なんとなく淋しくなるな。けれど気合も入る。ちゃんと帰ってくるぞ、と。
「これで良しっと」
飛竜にバランス良く荷物をかけて、まずはオレが乗る。ついでリルラを引き上げて後ろに乗せる。
「この子の名前も考えてあげないとね」
「名前か」
「良し、今日からキミはレイドだ」
はや。もう決まってしまった。しかもレイドって最初に発見された飛竜アイドからもじってるな?
「そ。最速とも言われるアイドにあやかって。レイド、アイドに追いつき追い越せ」
応えるようにひと鳴き、レイド。飛竜は賢い動物だ。人の言葉も少しなら聞き分けられるから今のも通じたかも。
そんなレイドの手綱を握って、
「出発だ、行こう!」
レイド、翼を広げて三歩駆け、空へと舞い上がる。
「あ」
隣家のおばあさんが手を振ってくれている。畑にいるおじいさんも。それに、前に騎士から守れた女性も。
三人にオレたちも手を振り返して、空へ、空へ。
街を出て、国を囲む城壁を超えた。
「まずは海だ!」
「うん!」
木を隠すなら森の中。聖霊が隠れるとしたら精霊の中。
だが人といる精霊の中にいるとは思えない。と言うかいないだろう。大騒ぎになってしまう。そして人が踏み入る場所にもいるとは思えない。
だから伝説を隠すなら伝説の中。人類未踏の領域にいる可能性が高い。
ゆえにオレたちは伝説を探すのだ。まず海の底にいると言う人魚から。
「人魚! いるのかな!」
「どうだろう! いてほしいな!」
たとえ見つけても人魚の許しが出ない限り報告はしない。狩りの対象になったら洒落にならないからだ。
山が見えてきた。って言うか速いなレイド。良い飛竜を選んだ。これなら海まであっさりと――下方で轟音。
「! オゥル!」
即座に霊剣を作り出し、下から飛んできた十数個の炎の矢を霊剣で叩き斬る。
「レイド! 落ち着いて!」
炎に驚いてレイドが少し暴れてしまうが、リルラの言葉と撫でられる感触にだろうか、すぐに落ち着いて宙に停止する。
「攻撃だ」
「……『火』の精霊の力。まさか!」
「ふん、まさかは儂の言葉だろう」
茶毛の飛竜に跨りとある老人が現れた。筋骨隆々で、体のあちこちに傷の跡がある。しかし茶系・黄褐色の髪の色にも同色の目にも老いが見られる。顔のシワも深い。
「あんた……先々代の王騎士!」
「そうか、お前とも面識があったな。一度だけだが覚えていたか。
そっちの女魔族も覚えているようだな」
「……親の仇を忘れるなんてないでしょ」
「かもな。儂にとっては逃げられた魔族を忘れるなんて、だが。
その帽子、魔族の威圧を隠す物みてえだな。が、昨日魔族の角を表した。
十四年も慎重に隠れていただろうにヘマをしたな」
昨日。オレへ礼儀を通したからか。
「十四年、長かった」
炎と化した剣をリルラに向ける先々代王騎士。名は確かロウラィ。
「キィ」
剣に精霊を宿し水の霊剣に、リルラ。
「女魔族、お前を十四年も逃がしたのは儂の落ち度。ようやっと回ってきた好機。
ここなら広く戦える。
お前を殺すぜ」
……さっきから魔族魔族と。リルラって名を知っているのかは分からないが、ムカつくな。
「小僧、なんのつもりだ?」
なんのつもり。オレが霊剣を、右手に握るオーラスォードをあんたに向けている事か。向けるだろ、そりゃ。
「あんたがリルラを斬るつもりなら、オレはあんたを斬るつもりだ」
「魔族の味方をするなら騎士団も王立騎士隊も小僧、お前も追うぞ。まあこの場を逃げられたらだがな」
それは困るな。
「ここにロウラィ、あんたがいる事を知っている者は?」
「いない」
「だったらあんたを倒せば良いわけだ」
「それは儂を殺すって意味だぞ、小僧」
「護る為に斬れ。師である父の教えだ」
「儂の跡を継いだ男か。あれは良い騎士だった。
が、息子が魔族側に着くとは思っていなかったろうな」
「……かもな」
だけれどオレは自分の道を往く。自分が正しいと思う道を。それを父が貶してくるとは思わない!
「魔族は儂の妻子を殺した」
復讐する理由があると。しかし。
「私でもお父さんでもないし」
殺したのが人だったなら人類を皆殺しにするとでも言うのか。
「理解はしている。だが魂が叫ぶ。魔族を殺せ。放置すればまた人が殺されると。
ゆえに! 貴様を殺す!」
「殺す理由に他人を使うなよ!」
騎士が誰かを斬るのは自分の為。それすら見失ったか!
「斬ってみろ小僧! 殺してやるぞ女魔族!」
先手必勝。ロウラィが動く前にオーラスォードと鎖で繋がる左手の銃・オーラピストルから光の銃弾を撃ち放つ。
「弱い!」
炎の霊剣が振られ火の幕が張られる。銃弾はそこに飛び込み、燃やされてしまう。
けどだ。
「む!」
ロウラィの驚き。しかし下方から現れたオレにロウラィは即座に反応する。
「オーラで! 飛翔出来るのか!」
「おうとも!」
オーラスォードと炎の霊剣が火花を散らし、
「力も速さもある! 小僧とは思えねえ!」
幾度となく切り結ぶ。
力と速さがあるのはオーラによって身体能力を強化し、それを操れるよう訓練しているからだが教える必要はないか。
「だがこちらには経験と筋力がある! いつまでも互角とはいかないぞ!」
「なら!」
水の霊剣から放たれた雨が降り注ぐ。
「なんの真似だ!」
「こう言う真似だよ!」
降り注ぎロウラィの体についた雨水が凍る。体温を奪い、動きを封じる。
「こっちは火だぜ!」
「こっちは二人だ!」
火の力を以て氷が溶かされる前にオレは光の――オーラの銃弾を撃つ。先程よりも巨大強力鋭利に。
「通らん!」
一瞬だけ全身を燃やして氷を溶かし銃弾を切り裂くロウラィ。だが。
「なに!」
銃弾のすぐ後ろにあったオーラスォードに反応が遅れる。
「だがな!」
なんと、完全に不意を突いた刺突だったにもかかわらずロウラィは強引に体を捻り、顔を僅かに掠る程度ですませて見せた。凄まじい反応速度だ。歳を取り衰えても筋肉は役に立つと言う事か。
「お!」
猛るロウラィ。炎が爆散し、オレを押しのけてリルラへと向けて飛竜を操る。
「見え見えの突進で!」
水を大きくためて水球に。ついでそいつを撃ち放つ。
「貴様こそ見え見えの大技を!」
水球を斬るべく炎の霊剣が振られ、
「使うわけないでしょ!」
しかし水球が無数に分離、細かく散弾してロウラィの体を穿つ。
かに思えた。
「「!」」
目を見張るはオレとリルラ。
仕様があるまい。なぜならロウラィの体が炎に化けたから。
なっ!
水の散弾を受けていくらか威力が弱まったがすぐに薪がくべられたかのように炎は猛る。
さながら炎の化け物。
乗っていた茶毛の飛竜すらも焼く炎の化け物だ。
「この!」
リルラに炎の腕が伸び、水の洪水が放たれるも慌てていたせいか狙いがそれる。――いや違う。リルラの狙いは落ちていく焼かれた飛竜か。飛竜を包んでいた炎が消火された。
「っつ!」
しかし飛竜を救った為に飛び来るロウラィへの対処が遅れ、炎の巨手に捕まってしまう。
「リルラ!」
オレはすぐに銃を撃つ。目標はロウラィの上空、空で停止した無数の銃弾が光の十字架となって落ちロウラィの腕を切り落とす。だがすぐに腕は元通りに。
「それなら!」
帽子を取るリルラ。角が現れて魔族の威圧が放たれる。
「咄嗟に水の膜を張ったのは見事! だが魔族の力に頼るか!」
「頼るよ! 私はお父さんを否定しない!」
水の霊剣に魔族の威圧が込められた。空気が、大気中に存在する水分が震えている。
「眠れ!」
一瞬だ。一瞬でロウラィの周囲にある水分が凍りつき、彼を氷の牢獄へと閉じ込めた。
が。
「おぉ!」
それでもなおロウラィは止まらない。豪炎が内側から氷を溶かし、霊剣だけを解放する。
そんな炎の霊剣の切っ先に、水の霊剣の切っ先が触れた。凍っていく炎。
「まだだ!」
なんだ? なにか皮膚が熱い!
「燃えよ!」
「「なっ!」」
大気が、そこに溜まっていた太陽の熱が爆炎へと変貌、周囲一帯を燃やし尽くす。
しまった、これでは呼吸も不可能。焼かれる!
と、オレの手にリルラの手が触れた。え? 炎の中を移動してきた? リルラも飛竜レイドも無事で。
「呼吸して大丈夫。水鏡を使っているから」
水鏡! そうか、昨日オレに行ったのと同じ事を。
「でも大気中の水は蒸発した。氷牢は使えない。
霊剣をまともに突き刺せれば良いんだけど……」
「……了解。隙はオレが作る」
「聞こえているぞ小僧! 女魔族!」
「だからなんだ!」
オーラ、最大出力。
「!」
ロウラィの体をオーラで作り上げた巨剣が貫く。大気の炎が霧散する。効いてはいないだろうが集中は乱せたか。
「まだ終わらない!」
巨剣が分離、百のオーラスォードとなって宙に漂い、その内の一振りを掴んでロウラィの首を狙う。
「無駄なんだよ小僧!」
斬り飛ばされた首が元に戻り、握っていたオーラスォードが炎に耐え切れず砕けてしまう。すぐに別のオーラスォードを呼び寄せて今度は眉間に刺突。砕けるオーラスォード。再び別のオーラスォードを手に取り斬りつけ、砕かれる。
何度も何度もこれを繰り返す。いくら炎の化け物とは言え固まっていられるのは存在を固定しているなにかがあるからで、そいつを見つける為に斬って斬って斬りつけ続ける。
「儂の急所を探っているな!」
頭にはない。胴体にもなさそうだ。
「しかし無駄と言った! 儂に急所はない!」
「お前にない! ならば!」
固めているのは霊剣だ。
全てのオーラスォードを炎の霊剣に叩きつける。
「貴様の全力を以てしても儂の霊剣を砕けない! 敗因だな!」
オーラスォードが砕かれる。燃やされる。
けれども。オリジナルのオーラスォードは残っている。オーラピストルもだ。
まずは一射。オーラピストルを遥か天空へと向けて撃つ。
続いて砕かれたオーラスォードの残滓で壁を、縦に伸びる光の通り道を作り出す。
「やらかす前に!」
「ぐっ!」
オレを横に両断しようとする炎の霊剣。そいつをオレはオーラを纏った左腕で止めて。
激痛。が、骨は斬られていない!
「ロウラィ――落ちろ!」
オーラスォードを振り下ろす。と同時に天空へと舞い上がった光の銃弾からオーラが放たれ、光の通り道を伝い巨柱となってオレとロウラィに降り落ちた。
「こ……れでは貴様がもつまい!」
「これだけやって! ようやっとお前への囮になれる!」
「囮!」
音が鳴った。
下方にある大地から。土から、草葉から、樹々から。
大地が鳴動し、水が激流となってオーラの巨柱を逆流してくる。
「っつぅ!」
「うぉう!」
水流に呑まれてオレもロウラィも動きを封じられ、威力を落とされた炎の霊剣に水の霊剣が突き立った。
「今度こそ、だよ!」
炎の霊剣が凍っていく。内側から冷やされ熱を奪われ、貫かれた火の精霊が凍りつく。
「まだ! 炎体が解かれる前に!」
オレたちを殺そうとロウラィが動き出す。
「いいや! ここまでだ!」
水流を邪魔せぬよう四散させたオーラの巨柱、それに使われていたオーラを全てオーラスォードに集中させ――突く。
横殴りのオーラの細柱が発せられてロウラィの胸に、穴が、開いた。
火炎の化け物となっていた体が元の人の物へと戻り、ロウラィがとうとう地に落ちてゆく。
周囲一帯の水分を奪われ砂漠となった大地に一度バウンドして、横たわる。
「……ぐ」
それでもリルラに向かって手を伸ばすロウラィ。だが、すぐに力尽きてしまい腕も落ちた。
彼の傍へと降り立つオレ。
もう動くなよと意味で首にオーラスォードをかけて、静かにロウラィの死を待った。
ここから少し離れた地では、
「ごめんね……」
リルラが謝罪の言葉を口にしていた。
水分を奪いつくしてしまった土たちに。そして貫き、命を絶ってしまった火の精霊に。
右手を砂地につけて、左手の上には砕けていく火の精霊を乗せている。真紅の火の精霊は弱く明滅し、完全に砕けて風に流されて逝った。
「……火の精霊バウルスの消滅は」
口を開くは、ロウラィ。
「いずれ王立騎士隊に伝わるだろう……探査に長けた精霊がいるからな……。
原因は究明され、貴様らに行き着くのに日はかかるまい。
……女魔族は無論、小僧、貴様もだ」
「……」
「なぜ女魔族の味方をした? 同情したか? よもや惚れたか」
「……オレは、パラディンに到達する」
オーラスォードを天に掲げて。
「はっ! 聖霊を手にすると言うのか!」
「そうだよ」
「復讐の鬼と敵対し聖霊のご機嫌取りか? 聖霊の性格など最早知る者はいないと言うのに」
「オレはオレの魂に恥じないオレでいたいんだ。
ここでリルラを見放したらきっと一生後悔する。だからリルラと一緒に戦った。
けどそれで聖霊がオレを嫌うってんなら、聖霊の方を変えてやるさ!」
「傲慢だな。いっそガキの我儘と言っても良い」
「……なんとでも言えよ」
分かっているさ。オレはきっと賢くない選択をした。大人なら大局を見据えていただろう。オレではしない選択をするのだろう。
だけど。
「ガキの心ってのは意外と大切だと思うぞ、じいさん」
笑ってみせる。気分は汚れていないぞと。
「……ふ。父親のように笑いやがる……」
父さん。も、こうして笑ったのか。
「奴も甘かった……そのせいで地位を失い病で死んだ……所詮親子か……」
「……」
「儂にもガキがいる。孫だ。十四のな……あの子も……我儘な子だ……。
儂の死を知ったらどう動くか分からん……精々気をつける事だ。
貴様らの未来に……不幸を――」
ロウラィの言葉が止まった。
口角を上げて笑ったまま、逝ったのだ。
「……埋めてあげようか」
「リルラ」
「この人に同情はないよ。恨みはあるけど。
でも死者になったらみんな、等しく葬られるべきだと思うから」
「……だな」
最早口をきけぬ相手。死体蹴りをしても詮無い事だ。生前に敵対していたとしても死者には弔いを。
「あ」
「ん?」
「あの子、この人の飛竜どうしよう?」
「あぁ」
茶毛の飛竜。が、こちらに寄ってくる。
ちゃんと見たら火傷が酷いな……。
「お前、ど――」
どうしたい? と聞こうとしたのだが、飛竜はロウラィの足に噛みついた。噛みついて振り上げ、上に放り投げる。
え? 怒ってんのかな?
しかして違った。
飛竜はロウラィを自身の背に乗せると飛び立ってしまう。
「えっと、追う?」
「……ああ」
一応どうするのか見ておくか。
二人、飛竜レイドに跨り後を追う。
茶毛の飛竜は緑あふれる山を越えて、背後に隠れていた海へと出た。
出てなんと、ロウラィの遺体を海に没したではないか。
そして数度その周りを飛んで、ひと鳴きする。
するとどうだ?
「「え!」」
沈んでいくロウラィを誰かが掴んだ。三人、か? 三つの人影がロウラィを掴んで深い海の中へと連れて行ってしまう。
なんだあれは? 誰だ?
「見て、イア」
人影の一つが海上に現れた。女性だ。薄い布で上体を隠した女性が現れて茶毛の飛竜の頬をひと撫でし、再び海中へと消えていく。
虹色に輝く鱗のついた魚の下半身を一瞬だけ見せて。
「「に……人魚ぉ⁉」」
この後、出来る限りの海中を探したが人魚は二度と見つけられず。
茶毛の飛竜のようにレイドにも鳴いてもらったが、それでも現れず。
死者を水葬したら出てくるんだろうか? いややらんけどね?
茶毛の飛竜は人魚と触れ合った後どこかに行ってしまった。野生に帰るのか、それとも目的の場所があるのか。行き先は不明だが追う事はしなかった。飛竜の自由にさせるのが一番良いだろうから。
なので、オレたちは海を越えて一つの島で宿をとった。隣国の領土になる島だ。
「覗くなよ~」
「フリですね、分かります」
「違うわ」
節約の為とった部屋は一つ。だが仕切りがあり、向こう側のベッドの様子は見えない。心変わりがあったのかもう寝姿は拝ませてくれないらしい。……っち。
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