こんばんは、奏佑です!
続きいきます!
※ 御本人様には一切関係御座いません。
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【 桃side 】
屋敷を出た後、
あにきが運転する車に乗り込んだ。
黒「 …今更行って終わっとったらどうしような 」
桃「 あはは笑 有り得るよ、りうらもいむも強いから 」
黒「 まろの方も完全終わる前に間に合えばええけど…、 」
桃「 …出来るだけ急いで欲しい、中に入ったあとは俺に全部任せてくれていいから 」
黒「 …頼んだって言葉、俺ここ一週間で何回使ったんかな…、 」
桃「 不満?仲間信用してる証拠じゃんか 」
黒「 あまりに人任せすぎるやん… 」
桃「 …じゃあ、あにきは俺がまろをどうにかする間、他三人を頼んだよ 」 ( にこっ
黒 ( ! 「 …そんなん当たり前や、 」
あにきから話を聞いて、
今まで何故忘れていたのか分からない程
あの日のことを鮮明に
思い出せるようになった。
犯人がまろじゃないことも知ってる。
相手の顔を見てるから。
今はとにかく、まろに会いたい。
桃「 ごめんあにき、もう少し急げる? 」
黒「 ん、わかった 」
ー
暫く車を走らせ、今回の目的地から
少し離れた所で車を降りた。
正面玄関のすぐ近くで
りうらが応戦しているのが見える。
赤 ( ! 「 ないくん、!! 」
桃「 よ 」
赤「 …説得失敗したのあにき? 」
黒「 すまん、勝たれへんかったわ 」
赤「 しょうがない、俺もないくんに口喧嘩で勝てたことないし笑 」
「 あの二人も結局中で応戦してるから顔だけ見せてあげて、心配してたから 」
桃「 ここ手伝わなくていいの、? 」
赤「 あにき来たから平気。それよりまろのとこ行くんでしょ?早く行ってあげてよ 」
桃「 わかってる、じゃあ二人ともここ頼んだ、! 」
赤「 雑魚が何人束で来たって同じだって 」
黒「 安心して行ってこい 」
そう言うと俺の背中を叩き、
再び相手に向き直った。
大勢の怪我人が倒れた廊下を進んでいくと
二人の派手髪が髪に負けず劣らずの
派手な戦闘をしていた。
壁や床には穴を開け、刀や手榴弾を
投げながら先への道を作っていく。
水「 初兎ちゃんそっち 」
白「 はいはい 」
桃「 …すげぇ派手なことやってんじゃん 」
水「 あ、ないちゃぁん!!!! 」
白「 ないちゃん…、!!迎えに戻れなくてごめん、!大丈夫…、? 」
俺に気付くなり相手の攻撃を
軽くあしらってこちらへ近付いてきた。
桃「 大丈夫だよ、あにきに送ってもらったから 」
水「 そっか、それなら良かった、 」
桃「 それより俺は押収した武器ぶん投げて戦ってんのが気になるんだけど…、笑 」
水「 だってせっかくもらったのに使んないの勿体ないじゃん?笑 」
桃「 まぁね、笑 」
白「 まろちゃんとこ行くんやろ?この階段登ってすぐやで 」
桃「 ありがとう、道作ってくれたんだね 」
白「 …まろちゃんのあんな真剣な顔初めて見たから 」
「 その後の顔、良くないこと考えてる時の顔やったけどな、 」 ( 苦笑
「 まろちゃんのことお願いな! 」
そう言って初兎ちゃんが
俺の手に握らせたのは真っ黒な大太刀。
桃「 これ…、 」
白「 まろちゃんの武器! 」
「 持って来といて良かったわ! 」
水「 それじゃ、下は任せといてー!! 」
桃「 …ありがとう 」
今までふたりが作ってくれた道を進んで
階段を駆け上がると、
大きな扉が付いた部屋の前に来た。
壁が薄いのか少々荒い声が聞こえてくる。
桃「 ふ〜…っ…、…よし、 」
覚悟を決め、ドアノブを回した。
青「 だから…知らん言うとるやろ、! 」
「 お前の勝手な憶測で他を危険に晒すなよ!! 」
桃「 …まろ…、? 」
目に入ったのは、鎖で手首を縛られたまま
椅子に座るまろと…、
青「 ッ…、!?…ない…っ、あかん、こっち来ちゃあかん、!! 」
桃「 …え 」
〔 …やはり生きていたか 〕
あの日、俺を殺そうとした男だった。
青「 ッなんや、はじめましてやろ…、! 」
〔 いいや?この男はないこ、俺が殺し損ねた人間。間違いないな? 〕
青「 …お前、その目でないこが焼けるとこ見とったんちゃうんか…、 」
〔 嗚呼見たさ。上半身から火が出始めたところまでしっかりな。 〕
桃「 … 」
青「 ならここにないこはいるはず、 」
桃「 今度は何をしようってわけ? 」
「 てかなんで生きてんの、俺はまろが始末したって聞いてたんだけど 」
まろの嘘に口を挟む。
男越しに見えるまろの瞳には
困惑の色が見て取れた。
〔 逃げたのさ、命からがらな 〕
〔 それより話の途中で発言して良いのか?せっかくお前を守ろうとしていたのに 〕
桃「 それじゃあ俺が助かったってまろが助からないじゃん 」
「 …嫌なんだよ。何も知らないのも、…また、大切な人と離れるのも 」
青 ( ! 「 …なんで…、 」
桃「 あにきから全部聞いて、思い出した 」
「 あと…、 」
靴底から小さな盗聴器を外し、
再生ボタンを押した。
黒『 たのむ…ッ…、おれらじゃもう、どうやったってとめられへん…まろに、タヒんでほしないんよ…っ…、!! 』
白『 まろちゃんのことお願いな! 』
青「 ……… 」
桃「 録音はないけど…あと二人も含めた四人分の願い、俺は、全部託されて…此処まで来てんだよッッ!! 」
丁度真正面に居たその男の顔を思いっ切り
ぶん殴り、そいつが後ろへ飛んだ隙に
初兎ちゃんから預かった刀で
まろの身体に巻き付く鎖を切った。
〔 ッ…、 〕
青「 …なんで録音なんてしとんの 」
桃「 ほんとはここで使うつもりで起動させてたのに使うとこなかったからさ、笑 」
青「 っ…ばか…、なんで出てきたんよ…、一番安全なとこにおったんに…、 」
桃「 …まろはタヒぬつもりかも、って…あにきが言ってた 」
「 そんなことさせるわけないじゃん 」
「 …ねぇまろ、今ならわかるよ 」
あの火事のあとから部屋を明るくしないと
眠れなくなった俺が、
あの時ぐっすり眠れたのも。
まろが傍にいる時の、
異様なまでの安心感も。
桃「 今も昔もずっと、まろのこと好きなんだよ俺 」
「 ばかみたい、十数年片想いしてんの笑 」
泣きそうな、それでも嬉しそうな表情を
浮かべたまろに大太刀を渡す。
桃「 だからさ、全部終わったら俺の告白聞いてよ 」
青「 っ…、わかった 」
桃「 …タヒぬなよ? 」 ( 笑
まろが頷いたのを確認してから
ホルスターから銃を抜く。
そして、例の男が倒れた先にあった
ある袋に向かって引き金を引いた。
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コメント
4件
わ〜…、もう全体的に展開が好きすぎます✨ 数十年青さんに片想いしてる桃さん素敵すぎる…。 次も楽しみに待ってます!!
ヤバい、めっちゃ続き楽しみです!