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あるお寺で、檀家の帰りに酒を飲んで帰ってくると、途中でいつもキツネにだまされるという和尚がいて、寺の小僧はいまいましくて仕方がなかった。

ある日、小僧は意を決っして「野原に行って、和尚さまをだますキツネを捕まえて参ります」と、カマスを持って寺を出て行った。


草むらに着くと、小僧は大きな声で

「和尚さま、和尚さま。お帰りが遅いのでお迎えに参りました!」と言うと、遠くの草むらで「ホゥ」と声がした。

小僧がもう一度声を掛けると、

草むらをかき分けて、「おぉ、小僧か」と言って 和尚に化けたキツネが出てきた。

小僧は、「お帰りが遅いので心配しました。酒に酔うた帰りには、このカマスに入りなさるというので、カマスを持ってきました。早く入ってござれ」とカマスを開けると、和尚に化けたキツネは するりとその中に入ってしまった。

小僧はその口に縄をかけて縛り、そのカマスを背負うて寺に帰った。


小僧は、「和尚さま、悪いキツネを捕まえて帰りました。早く寺を閉めてくだされ」と言って お寺の戸をすっかり閉めてしまうと、カマスを本堂に持って行き、キツネを出して和尚と一緒に懲らしめようとした。

すると、キツネはするりと逃げて、本堂の中を走り回り、二人はそれを追い回したが、いつの間に見えなくなってしまった。

はてなと思ってよく見ると、ご本尊のお釈迦さまがふたつになっていて、どちらが本物かわからない。


そこで小僧は トンチをきかせ「お寺のご本尊さまは、和尚さまがお経をあげると 首をキタキタとお振るいなさる。さあ 和尚さま、どちらが本物か 早くお経をあげてくだされ!」というので、和尚がお経をあげると、お釈迦さまに化けたキツネは騙されて キタキタと首を振った。

そこで二人は あらためてキツネを捕まえて、うんと懲らしめてやったが、

そこはお寺のことなので、命だけは助けてあげたんだとか。


むかぁ〜し、ぽっこり。お話はこれでおしまい ☺️✨

ドンゴロ台のキツネの話

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