イライラする。
さっき、五色と美樹が楽しそうに話していて。
美樹が五色の頭に触れてた。
意味わかんねぇ。
他の男に触れんじゃねえよ。
楽しそうにすんじゃねぇよ。
「チッ……」
イライラする。
五色もそんなつもりはないってのは知ってるし
美樹の俺への気持ちは十分伝わっているのに
こんな事で嫉妬してしまう心の小さい自分にも腹が立つ。
あ゛〜〜〜〜〜
集中できねぇ。
チラッと美樹の方を見る。
あれから美樹と俺は無言のままだ。
とくに理由なんかないんだろう?
……俺、カッコ悪ぃ。
隣で課題をする、動く美樹の手を見つめる。
この手に触れて
〝他の男に触れんじゃねぇよ〟
だなんて言えたら。
美樹は、なんて言うだろうか。
____________
時間だけが経つ。
と
ガタンッ
急に美樹が立ち上がる。
またどこか行ってしまうのか?
「どこ行くんだよ」
俺はムスッと悪態をつくように言う。
俺の悪い癖だ。
『カーテン閉めるだけだよ』
と美樹は言う。
「ん」
それなら、まあ。
近くにいるなら、問題は無い。
俺は、短い返事をして課題の続きに取り組む。
ふと
窓の方にいる美樹を見る。
窓の外を眺めているようだ。
銀色の髪が開いている窓の風で靡いて綺麗だ____
スカートから見えるスラリと綺麗な足____
今すぐ抱きしめたい。
そう思わせるような愛しい人の後ろ姿。
ああ____
好きだなぁこいつのこと____
こんなにも近くにいてくれるのに俺は____
思わず見入っていると
美樹が振り返る。
目が合う。
ああ____
もう、
ガタンッ
俺は席を立ち上がり
美樹の後ろの窓に手を置き
壁ドンをする。
そして
「美樹、やべぇくらい好き…」
そう言って
そのままキスをした________
コメント
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ふひゃっほぉぉぉぉ!!!✨ 神回ありがとうございます🙇♀️ 次回も楽しみにしてます