あーるじゅうはち気味
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「んじゃ、そろそろ寝よか…」
そう言って、サムは眠い目をこすりながらこちらへ向かってきた。
寝室へと行き、ベッドにすわっていた俺の横にすわった。
やっぱ、寝るんかな…ねむいんかな。
「っさ、さむ、」
「ん?どうしたんや、ツム」
寝付こうとしたサムを、服の裾を掴んで呼び止める。
すると、キョトンとした顔でこちらを見た。
「…なぁ、今日は母さんも父さんもおらんねんで?」
「せやな」
ツムはなにも動かない。
「ん、と…おれに、手ぇ、ださへんの、?」
そういうとサムは、フッフ、と笑ってこう言った。
「それを待っててん」
押し倒されながらも、にやりと笑ったその顔は、俺の背筋をゾクリと震わせた。
「なんやねんそれ、!?」
「…んじゃあ、手加減はせぇへんからな?」
そう言う彼の目は、ギラリと光って俺を離さない。
「さ、む、?」
「さむ、どぉしたん?…こわ、ぃで、さむ、」
押し倒され、腕を押さえつけられた俺は、いつもと違う彼の様子にすっかり怯えてしまった。
「…ごめんな、ちょっと乱暴にしすぎたわ」
そう優しく言い、サムは俺のズボンのウエストに手をかけた。
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「っはぁ、ぅ…ふ、あ”」
さっきからキスばかりでなかなか本題にはいってくれない。
「さ、む……いいかげん、に、」
「うっさいなぁ、」
「んぁ、っう、…ふ、」
ずっとずっと、焦らされて焦らされて。下はもうべちゃべちゃなのに。サムは同じ気持ちじゃないのに。
「やぁ、さむも、おなじがいい、」
「え、あ…それってどういう…」
サムが動揺している。
あまり見たことのない同様の色がわかる。
「こーゆ、こと、」
そう言って、サムのズボンに手をかけた。
「今日のツムはえらい積極的やなぁ」
「さむ、がじらす、から…やもん」
そう言うと、サムは勢いよく服を脱いだ。
そのあとに俺の上も脱がされた。
「今日は母さんも父さんも、おらんもんなぁ、」
うーん、と唸ってからひらめいたような顔をした。
「…長ーく、優しーく、ゆーっくり抱いたるから覚悟しとけよ」
そう、甘ったるい声でサムは言う。
「ん…はよきてぇや、」
「おまえ、もうしらんで…」
彼の目はいつまで経っても俺を離してくれなかった。
END_