私は本当に無能なんだな
そう思ったのは今の一瞬。
衝撃は今だ。
(私…?)
声が出せない。動けない。ただ、目の前に見えるのは
幼い頃の私と、姉の”博麗咲菜”
どうして?咲姉は…咲姉は…
𓊆 20年前の弾幕事故で亡くなったのに 𓊇
博麗咲菜が無くなったのは今から20年前程の事だ。
外の世界の人間が幻想郷に侵略に来た。その時、紫率いる幻想郷軍、外の世界の人間率いる外の世界軍が衝突。
その時、外の世界軍が、とある武器、拳銃というのだろうか、とても強力な武器を、
”博麗咲菜に撃ち、咲菜を殺した。”
その時の事は今もトラウマで、思い出すだけで吐き気がする。
憎い。外の世界の人間がとても憎い。
私は咲姉が大好きだった。
母と父は外の世界へ旅立ち、それ以来咲菜は私のことを一生懸命育ててくれた。
家族でもあり、命の恩人を、
外の世界の人間は軽々と殺した。
命を軽く見ている。人の悲しさを知らないのか?
結局この争いは幻想郷軍が勝利し、外の世界軍は幻想郷から追い出された。
咲姉の墓は博麗神社裏に建てられた。
私は毎日そこの墓を綺麗に掃除し、花に水をやる。
今、手が砂になっている状態、掃除も水やりもできない。代わりに紫がしてくれている
…
昔の私、何か言ってる?
【私、大きくなったら咲お姉ちゃんみたいな立派な巫女さんになるよ!】
【そうなるといいねぇ、私が外の世界へ旅立つのも、そう早くないしね】
そういえば、私を育ててくれたのは咲姉だけじゃないな
空を飛ぶことは文、技の使い方は華扇、弾幕は紫だったな
すると、場面はブチッと音を立てて変わった。昔の私は、空を飛んでる?隣には文がいる、
教わっている最中らしい
【霊夢さんかなり飛ぶのが上手くなっていますね、能力の扱いに慣れたんでしょうか?】
そんな言葉を文が口にすると、また場面は変わる
【あともう少し、頑張れば強くなれるわよ、霊夢。】
華扇にしては珍しいことを言うじゃない、と、聞こえるはずもなく、また場面は切り替わる
【最初は弾幕を使うことも恐れていたのに、すごい成長ね、霊夢!】
紫は意外と褒めが上手いな、確かに、私は最初弾幕を使うことを恐れていたっけ。
この場面を見終わると、視界は急に暗くなってゆく。
(れ…)
(れ…む)
誰かの声?
その時、はっと目が覚めた
「霊夢!やっと起きた!」
布団?私、外にいたはず
隣には、紫色のロングの、兎の耳が生えた者がいる、
鈴仙・優曇華院・イナバだ。
私、いつの間に永遠亭にいたの?
「霊夢、外で倒れているって、ルーミアが連れてきたのよ。聞いた時、心配したんだから。」
そういえば、変な黒い妖怪に襲われて、そのまま気絶したのか
あの昔の記憶は夢?走馬灯?
夢にしても走馬灯にしてもリアルだったな。
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