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ドリーム宅

今日はなんだか落ち着かない。数週間くらい空に会ってないからだ。

なぜ会ってないか。喧嘩とかはしていない。空は最近騎士団を辞めて、魔法動物学者という職業についてから、あれだけの種類の魔法動物を育てている事もあって、専門家から高い評価を受けており、どうやら隣の国のダルクワーク共和国?という国へ出張に行ってるらしい。

忙しくて中々会えてないから、今はベットに寝っ転がって、電話しようか悩んでいる。

それにもう夜の11時だから起きているのかも怪しいくらいだ。ああ見えて寝るの早いからなぁ…

アドレス帳を開いて、押そうとするが中々できなくて消す。それの繰り返し。

どれくらい悩んだだろうか。ようやく決意して彼の名前を押した。

呼び出し音がしばらく鳴った後、彼の声が聞こえた。

『あ、ドリームか。何かあった?』

ホッとするよりも先に、何を話そうか迷った。寂しいとか、そういう不安を口に出せば、彼にいらない心配をかける事になる。

当たり前の恋人同士だったら、そんな風に甘えられるけど、身の内にある守護者としての立場がそれを許さない。平静を装って明るく語りかけた。

ドリーム「ううん、何でもないよ。仕事が上手くいってるか気になっただけだから。」

『かなり上手くいってるよ。明日ぐらいには帰れるはず。』

ドリーム「…そっか。」

安心したと同時に、彼に会いたいという気持ちが込み上げてきた。

前までは頻繁に会って、他愛の無い話をしたりして1日を過ごしてた。嫌な夢を見た日の次の日には空が真っ先に気づいて「大丈夫だよ」って言ってくれてた。

けれど、今は1人だ。

ドリーム「出張が終わったからって、遅くまで飲んできたりしたらダメだよ。寄り道しないで真っ直ぐ帰ってきてよ。」

『ママかな?』

電話の向こうで彼が笑う。

彼の声を聞くと、心から安心できる。僕も笑うけど、何だかちょっと苦笑いのような声になってしまった。すると空が

『…さてはドリーム、寂しいな?』

ギクリとなった。声で分かるのかと驚いた。それくらい共に過ごしたからかな。

ドリーム「…うん、ちょっとね。」

『ハハ、やっぱりか。大丈夫だよ。その気になれば文字通り、飛んで帰る事だってできるんだから。』

ドリーム「そ、そこまでしなくても大丈夫だよ!」

彼の言う通り、飛んで帰る事だって彼にはできる。障害物も何も無い上空をひとっ飛びして、僕の所に来る事を想像したら、ちょっと元気になった。

『…大丈夫、帰ったらすぐに君の所に行くからさ。』

ドリーム「…うん、それまで待つに決まってるよ。」

『あ、もう寝ないと。」

ドリーム「…そっかぁ…」

『大丈夫だって!明日には会えるんだからさ!それじゃあ、goodnight.良い夢を』

ドリーム「うん、おやすみ。」

電話が切れて、隣の机にスマホを置いて目を閉じる。彼の姿を想像すると、自然に眠気が来るんだ。

明日起きてしばらくすれば彼に会えると思うと、凄く嬉しくなった。



早く明日にならないかな…。

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