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『ロボロっ!!』
赤く点滅したインカムからの声に気づいた時にはもう遅かった
目の前に
先程まで監視していたはずの邪悪な幽体
いや実体
tn)ロボロ!!
『司令室前の廊下に発見!! 急げッ!』
ロボロと呼ぶ声が聞こえる 死ぬ前には走馬灯を見るというが、決してそんなことはなかった 今目の前にいるのは実体 それは戦闘体制にあることを示唆する
今鬼舞辻との距離は約1メートル 攻撃範囲にいることは確実である
ならば
rbr)間合いを詰めるまで!
鬼舞辻)!?
rbr)トントン!
tn)チッ さすがやわぁww
驚きの表情を見せた鬼舞辻は迷ったのか、トントンに片手首を切られていた
トントンは所持しているのは粛清剣 妖が幽体である時も殺すことのできる剣 つまりいつでも自分を殺すことのできるとんでもないものだ 所持者の霊気が込められており、とてもではないが触ることができない
今鬼舞辻の選択として残されているのは回復するために霊気を吸うか、続々と集まり始めている幹部と戦うか
実はロボロは間合いに入ることに、もう一つ利点があった
バチッ
鬼舞辻)!!
rbr)吸えんかったなぁ??ざんねぇん 俺の霊気は誰にも吸えないんや
そう このロボロ 特殊体質である
その鍛え上げられた体は霊気を外に出さない仕組みになり、どれほどの強者でもこの者の霊気を吸えない
鬼舞辻は怪我をすれば近くにいるロボロの霊気を吸おうとするだろう しかしロボロの霊気は吸えない よって戸惑いが生じる
誰もが走馬灯を見る瞬間、ロボロは一瞬で作戦を練り、実行したのである
まぁ、、それに気づきすぐさま作戦を変更した他の幹部も素晴らしい
zm)おいおいおいおい 見事なまでにハマってんなぁ?
sya)うちの国になんのようですかー??帰ってもらっていいですか? あ、帰る場所ない?もしかして??かわいそーww
kn)ほんまやな!!そんな妖になってすぐの時に凸ってくるとこちゃうやろ!!!www
syp)そっすね だってここにきたって敗北する未来しかありませんもんねwww
tn)はーお前らギャーギャーうるせぇわ さっさと処理してどうぞ
『はぁい あれこれもう俺いらん感じ??じゃさよならー』
残念ながらこの鬼舞辻という男、煽り耐性がないらしい この国の幹部は煽り属性持ちが多い 見るからに赤くなっていき、怒っているのがわかる そうだ目の前にいたあいつを人質に、、と思い足元を見た瞬間、絶句する いつのまにか消えていたのだ
rbr)なに逃げてないと思ってたんですか??残念 勝負はついてるんですww
これまで散々チビだと弄られていたロボロにとって逃げることなど容易いことだった 幽体になり後ずさるだけ
小さくて見えない?なら使ってやろうじゃねぇか
ht)さぁ?どうする??どうくる?
数での劣勢 実力での劣勢 目に見えての敗北だ
先ほどから壁を破壊する勢いで攻撃されているのに、傷つけられてもかすり傷程度 なんなら壁も破壊できていない この城は頑丈な膜で覆われているため、特殊な攻撃でない限り崩れないのだ
幹部共は攻撃せずに鬼舞辻の攻撃で遊んでいるように見える 誰1人として鬼舞辻を攻撃しようとせず、話しながら避けている
sya)てか聞いてや!俺な ロボロに会議室で休憩しよ言われて待ってたら緊急会議開かれてん! まじナイスやったわ!!
kn)は!?俺寝てたんやけど!!!
syp)ワイあれっすわ ロボロさんと話してました そこらへんに書類投げ捨ててきたわwww
tn)それはあかんwwまぁ緊急やしそんなもんやなww
rbr)まじであの時こいつの存在に気づけてよかったわww
zm)ナイスすぎんだろ!ww
ht)せっかく淹れたお茶が冷めたんだけど、、、
rbr)あー、、かわいそう
鬼舞辻)、、なんなんだ!お前らは!
zm)あ、喋った
sya)うおっほんまや!えーすご!喋れるようになるの3週間くらいかかんのに!
rbr)なにゆうてんねん 俺ら1時間やったやろ
sya)俺、2やったで、、?
rbr)あれ??ごめんね???
sya)うざ
zm)俺ゼロー
ht)異次元!
kn)ゼロってなんや 聞いたことないで!
syp)(俺1、2分やったなぁ)
鬼舞辻)無視をするな!!!!
rbr)いやしてないし
話が通じない 鬼舞辻の焦りと怒りは増していく 攻撃してもかわされるだけで、相手からの攻撃が一切ない 段々と疲れているような気がする どこか異常は、、と考えているのが目に見える 今まで戦ってきたやつと同じやな この考えで全員の意思疎通が可能になった
tn)そろそろですか??
ht)そろそろですねぇ
kn)まぁ、こんなもんやろ
鬼舞辻)(なんのことだ、、一体何が起きている?)
切断された片手をみる そこで衝撃的な事実が判明する その切断された片腕からは大量の霊気が溢れでているのだ
em)あ、バレました??
鬼舞辻)、!!!!