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「や、山爺、なんでそんな奴に…身体能力をリードで100倍上げていたじゃんか!クソッ!俺が行く!」
ゼルが言った。ゼルは16歳の今までずっと山爺と一緒だった。
「おいゼルバカか⁉︎山爺ですら勝てなかった相手にお前が勝てるわけないだろ⁉︎ただの無駄死にしたって山爺は助からんねえよ」
それを聞いてゼルは涙を流した。山爺に勝つまで死ぬなよと約束していたからだ。山爺の首がガタンと下を向いた。
ゼルやユリイやライトは言葉を発せなかった。死んだのだと感じた。あれ。泣けない。ショックすぎて泣けない。ああ、こういうもんなのかな。その時ブランが
「よし、俺の師匠だけが厄介だった。さて。あまり騒ぎを起こしたくないし、帰るか」
フッ。消えた。ゼルたちは山爺に向かった。
「山爺、もう奴は行ったよ、もう安心していいよ」
もう山爺が死ぬのはわかってる。でも信じたくなかった。
「儂…にはもう…しゃべ…る時間はほぼ残されてない。だが…3つだけ、しゃべら…せてくれ。あいつの名はブラン。西端の港町…にいる…はずだ。奴は…儂…の弟子…だった。
ブランを…倒したいなら…マーリン…の森…に行く…と…いい。儂が約束を守れなくてすまなかったなゼル。ユリイもライトもゼルも最高の愛弟子だ…」
もうしゃべることもなくなり、さぁーっと山爺の体が冷たくなってきた。
ゼルとライトとユリイは膝をガクンと落とした。
山爺は山が好きだった。だから山道場のある山の頂上に墓を立てた。
「よし、もう、山爺はいないっ。うっうっ。ブランを殺すまでっ、くじけるなっ、うっ、ひっく、あいつをっ殺すまでにっ死んだらっうっ、殺すぞっ!」
「ユリイっ、うっ泣きながら言ってもよっうっ説得うっ力ひっくね、ねえよ、でも、山爺の仇はでってえにと、とるぞ!」
俺らは決意した。山爺の仇を取ると。ブランを倒すと。