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「ブランの仇を取るってゲルトを出たのはいいが…」
「「なんでマーリンの森に行かないで砂漠を歩き続けてるんだよ!」」
ゼルとライトが不満げに言った。
「あんたたち、このブラン島の地図見た?マーリンの森の面積はこの島の三分の一以上を占めてるんだよ?そんなところに入ったら飢え死ぬだけだわ。死にたいならお好きに」
「「…」」
((反論できねー))
「ん?あれ?なんかすげえ高い何かがある…」
ライトが指で指した。
「あ、あれは!王国だわ!ブラン王国よ、ゲルトとの境がこの砂漠になってるあのブラン王国!」
「「「よっしゃ、行くぞ!」」」
走ってブラン王国に着いた時、絶望を知った。
「金がねえから何も食えねえじゃあねえか!」
ライトが嘆いた。
「お金の問題なんて盲点だったわ…」
ユリイがひどく落ち込んだ。
「あれ?なんかギルドが…」
ゼルが言った。
「ギルド!それだわ!そこで稼いで行きましょ!」
「初めての方ですか?」
ギルドのお姉さんに聞かれた。
「はい」
まずはゼルからだ。
「お名前は?」
「ゼル=ブリグニトル」
「何か実績はありますか?」
質問攻め。まぁ、プロフィール作ってるから仕方ない。
「第百四十二回ブラン島開催の階級戦で5位。まだリードが使えなくて剣術だけだったからBランク」
次はユリイ。
「ユリイ=アルマンです」
「第百四十二回階級戦で10位。B’ランクです。リードは医療能力と付与能力に長けているC型です」
そしてライト。
「えーと、この前のここら辺でやったやつ…えーと、あ、そうだ、階級戦で何位だっけ?まぁ順位は一桁でした」
「あ、そうそう、名前はライト=トゥーリーラです」
一応みんなのプロフは書き終わったらしい。
「最後の質問です。あなたたちはグループですか?」
「はい」
「わかりました。とりあえず、あなたたちのギルドランクはBランクです。来なかったりすると落ちたりして給料減るので注意してください。Bランクの月給は20万ブランです。給料は月給と獲物の値段や任務のランクによって変わる『ラン給』というものが上乗せされます。Cランクは10万になるのでご注意を。ちなみにAランクは50万となっておりますが、Aランクは5人しかいません。仕事は明日からです。ではこれは初任給です。お取りください。ではまた明日」
「はぁ、初任給助かるな、20万ブラン。3人で60万ブラン。ナイトマーケット行って飯買って今日はあのホテルに泊まるか」
もらった60万ブラン。
大切に使おう