テラーノベル
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その日帰ってからすぐ寝た。
別に眠くは無かった。
でも寝なくちゃいけない気がした。
________
そのまま夢を見た
教室。
チャイム。
全員いる。
ユウもいる。
ミオもいる。
そして、
あの子もいる。
笑っている。
名前を呼ぼうとして――
声が出ない。
口は動くのに、
音が出ない。
彼女は、
それに気づいて、
少しだけ
寂しそうに笑う。
その瞬間、
花の音がした。
ぽとり。
紫色。
目を覚ます。
心臓が、
速い。
スマホが、
枕元で光っている。
【アリウム】
もうすぐだね。
名前が、
完全に
消える。
そうしたら、
次は
お前の番。
_______
俺は、
画面を伏せる。
怖くない。
……怖くないはずだ。
だって、
名前が出てこない。
思い出せない。
思い出せないなら、
失ったわけじゃない。
そうだろ?
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