お風呂上がりの至福の時間。ソファーに寝そべりお腹を掻きながらアイスを食べていた。
仕事で疲れていたってスキンケアは入念に。ついつい他の事は後回し。まだ髪の毛が濡れたまま涼太がお風呂から上がってくるのを待っている。
誰も見ていないリビングにテレビの音だけが響いた。いつもならそろそろ来るはずの涼太はまだお風呂の中みたいだ。
翔太💙『髪の毛誰が乾かすんだよぉ〜』
今日は涼太に乾かしてもらいたい気分だったのに…いつもは俺が先にお風呂に入ってその間に洗い物を済ませた涼太が入れ違いで遅れてお風呂に入ると、俺はスキンケアを済ませて洗濯物を畳む。一日の終わりのご褒美にアイス片手にソファーにダイブ。いつもなら食べ終わる頃には涼太が顔を覗き込んできて〝お口直しに僕なんて如何?〟なんて言ってきってそのままベットで戯れるのがお決まりなのに…
翔太💙『涼ちゃん?』
あれ???お風呂場を覗き込むと涼太は半身浴をしたまま目を瞑っている。寝てんの?危ないなぁ…
凄く疲れてるご様子。洗い場に膝をついて覗き込むとぷかぷかと浮遊する涼太のモノが可愛くって人差し指で突っつくとふわっと沈んでは浮いた。
翔太💙『ふふっ…うわぁあっ!』
急に伸びてきた涼太の手が俺の膝辺りを掴んで浴槽に引き込むとパンイチ姿の俺は下半身を残して頭からお風呂にダイブした。手を付いて浮上するとニヤニヤと意地悪そうに笑う涼太と目が合った〝いつから起きてたの?〟と言うと〝久々に涼ちゃん呼び頂きました〟ふふっそんなに嬉しそうにされたら照れるじゃないか…
翔太💙『ああっスキンケア終わってるのに…』
涼太❤️『本当だお肌ツヤツヤだね』
翔太💙『またやり直しじゃないか!あっつまりはもう一回アイス食べてもいいって事だよね?』
涼太❤️『いやそこまでワンセットじゃないでしょ?アイスは1日1個だよ』
意外と涼太は融通が効かない〝こないだミラノでアイス食べてないからその分だよダメ?〟ジェラート食べたでしょと言われて、あれは食べたいって言っただけだと言い張っても聞き入れてもらえなかった…こっそりジェラート食べたこと知ってるのかな?
これじゃあ本来の目的が達成されないじゃないか。
涼太❤️『ところで脱いだら?一緒に入ろう?』
翔太💙『アイス食べていいなら入ってあげる』
〝しつこいよ〟と不機嫌を露わにした涼太は怒った時のママみたいで怖かった。仕方なく一緒に入ってあげた!涼太とお風呂に入る時は決まって身体を涼太が洗ってくれるのに本日2度目の入浴になる俺は、涼太を背もたれにしながらゆったりと浸かると、お腹に手を回した涼太が悪戯してきて早々にお風呂から上がった。
お風呂上がりに一からスキンケアのやり直しをして自室に籠ると、涼太がお風呂から上がってくる音がした。ほらねいつもと違うルーティンになっちゃった…
自分で髪の毛を乾かすと仕方なく一人でベットに入る。リビングでは涼太が髪の毛を乾かす音がして静かになると、隣の部屋に入って行く音がした。
カチカチ時計の秒針の音だけが部屋に響いた。眠れない・・・
枕片手に涼太の部屋を覗くと既に部屋は真っ暗で静かに寝息を立てていた。
翔太💙『涼ちゃん?』
涼太 side
俺も大分性格が悪いな…今一度〝涼ちゃん〟呼びが聞きたくて狸寝入り中。
近頃多忙を極める俺は湯船に浸かった途端睡魔に襲われた。ドライヤー待ちの翔太が十数年ぶりに涼ちゃん呼びをすると一気に目が覚めた。
忍足で近づいてくる翔太に薄目を開けて見ていると事もあろうに俺のぷかぷかと浮くモノで遊び出した…前にも似たような光景がはあったような…
小さい頃から好奇心旺盛の翔太は考えるより先に行動派だ。今は俺のぷかぷか浮くものに夢中のようだ。いきなり腕を掴むと驚いた拍子に引き摺り込まれるように浴槽に入って来た。
可愛らしいパンイチ姿のお尻だけが浴槽の淵に収まっていて何とも滑稽な姿が余計に愛くるしかった。湯船に浸かったお腹を撫でて誘ってみるが嫌がってお風呂から上がってしまった。まぁどうせ一人じゃ寝付けやしないとゆったりお風呂で寛いだ。
翔太と一緒に住む上での決まり事は幾つかあるが、アイスは一日一個もルールの一つだ。お腹の緩い翔太を思っての事だが、これがなかなか守れない。難癖をつけては追いアイスをしようとアレやこれやと思考を巡らせて結果俺から怒られて機嫌が悪くなる。今日もそのパターンだ。
リビングに行くと既に翔太は自室で就寝のようだ。珍しくすごく怒ってるな…
暫くすると案の定寝付けない翔太が部屋に入ってくると2度目の〝涼ちゃん〟呼びに心の中で歓喜の声をあげると走高跳び選手ばりの背面跳びでベットにダイブした翔太は勢い余って反対側に落っこちそうになっている。
涼太❤️『何やってんのよ?』
空を舞う枕、迸る涙、暴れる翔太。〝どうしたの?落ち着いて?〟こうなると収拾つかなくなる。落ち着くまでしばらく放っておくと俺の上に馬乗りになって叩くと奥歯を噛んで口を一文字に結ぶと大人しくなった。
翔太💙『アイス食べないといつもの言ってくれないじゃん!』
いつものって何だよ?訳がわからずポカンと翔太を見つめると・・・
翔太💙『お口直しは?翔太くん食べないの?』
涼太❤️『ふはっはははっ///本気で言ってるの?あっ怒った…』
翔太は晦渋な物言いが多く理解に苦しむ。想像力を膨らませて翔太に寄り添うと見えてくる景色は一変する。ただの我儘に思えた追いアイスも俺からの一言待ちの為だと分かれば、愛おしさは増す。
後ろから抱き竦めれば、頬を風船のように膨らませた翔太はまた一筋の涙を流した。
涼太❤️『俺まだアイス食べてないんだけど?デザートに翔ちゃん頂いてもいいですか?』
涙を乱暴に拭いた翔太は、ウルウルしながら振り返り色気たっぷりに俺の胸に手を当てるとゆっくりとベットに押し倒した。
翔太💙『舐めても甘くないぞ』
涼太❤️『じゃぁ結構です』
翔太💙『ん゛!意地悪!ンンンンッヤァッ…甘くないったら…』
涼太❤️『どうだか…全部食べてみないと分からないなぁ…』
上下逆になると翔太の唇にキスをする。深く愛し合う二人の身体が繋がると、重なった唇から濡れる翔太の甘い喘ぎ声が寝室に響く。舌を捩じ込み口腔内を味わうとミントの香りがして離れるとほのかに香る甘いマスカットの匂いが鼻を掠めた。次第に早くなる律動に腰を揺らめかせた翔太は鈴口から溢れる愛液を垂らして絶頂を迎えた。
翔太💙『涼ちゃん///宜しかったらおかわり如何です?』
涼太❤️『それ俺のセリフなのに////』
いつもと違うルーティンで愛しあった夜。新たなルーティンが加わった。
涼太❤️『ふふっ本当に甘いよ?』
翔太💙『新商品マスカット味の翔ちゃんだよ♡』
ルーティン❤️💙 おわり
コメント
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ユーモラスがあって、面白いです、笑 ゆり組最高です…‼️
デンティスーーーーー!!!!!!
可愛い❣️そしてゆり組最高😆😆 デンティス翔ちゃん、えがったぁ〜