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# 第19話
✨「忘れられた記憶」✨
旧トレーニングルーム。
全員の視線が写真に集まる。
幼い頃の潔。
サッカーボールを抱えて笑っている。
潔「なんで……。」
玲王「本当に知らないのか?」
潔は頷く。
こんな写真。
ブルーロックに持ってきていない。
家にあるはずだ。
蜂楽が写真を覗き込む。
「後ろ。」
潔「え?」
写真の背景。
小さな公園。
そのベンチに。
誰かが座っている。
千切「これ。」
玲王が拡大する。
ぼやけている。
でも。
確かに誰かいる。
凪「見てる。」
その人物は。
カメラではなく。
幼い潔を見ていた。
潔の背筋が寒くなる。
その時。
頭が少し痛んだ。
潔「っ……。」
蜂楽「潔!?」
視界が揺れる。
そして。
一瞬だけ。
思い出す。
『すごいね。』
知らない声。
『君は絶対特別になる。』
公園。
夕焼け。
誰かと話している。
でも。
顔だけが思い出せない。
潔「……誰だ。」
記憶はそこで途切れた。
凛が眉をひそめる。
「思い出したのか。」
潔「少しだけ。」
全員が息を呑む。
その夜。
潔は一人で写真を見ていた。
あの声。
どこかで聞いた気がする。
でも。
思い出せない。
その時。
スマホが震えた。
潔「!」
知らない番号。
『思い出した?』
潔の顔色が変わる。
続けて。
『やっと。』
『やっと思い出してくれた。』
潔「……。」
指先が震える。
『僕はずっと待ってた。』
『君との約束を。』
約束。
潔の心臓が大きく鳴る。
そんなもの。
覚えていない。
しかし。
次のメッセージを見た瞬間。
息が止まる。
『また一緒にサッカーしよう。』
潔「!!」
その言葉。
記憶の奥で。
何かが繋がる。
公園。
夕焼け。
ボール。
そして。
泣いている誰か。
『約束だよ。』
幼い声。
潔は立ち上がる。
思い出しそうだ。
あと少しで。
しかし。
その時。
コンコン。
ドアが鳴る。
潔「?」
開ける。
そこには。
蜂楽。
玲王。
千切。
凪。
凛。
全員いた。
潔「なんで?」
蜂楽「嫌な予感。」
玲王「嫌な予感。」
千切「嫌な予感。」
凪「嫌な予感。」
凛「嫌な予感。」
潔「また全員同じなのかよ!」
少しだけ笑いが起きる。
でも。
その時。
誰も気づいていなかった。
部屋の外。
廊下の監視カメラ。
その映像を見つめる人物がいたことに。
人物はスマホを握りしめる。
「もうすぐ。」
「もうすぐ会える。」
そして。
その手には。
古びたサッカーボールのキーホルダー。
幼い頃の潔とお揃いだったもの。
コメント
1件
あーこれめっちゃ刺さるやつだ……!第19話読了したわ。潔の忘れられた記憶、しかも写真の後ろに映る人物とか「ずっと待ってた」系メッセージとか、一つ一つの演出がゾクゾクくる。特に「また一緒にサッカーしよう」って台詞が過去の約束を暗示してて、解像度高めの伏線って感じがしてめちゃ好き。最後、全員が「嫌な予感」で揃うとことか今話のシリアスと笑いのバランスが絶妙だと思う。次が気になりすぎるわ🔥