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拝啓、大嫌いな神様へ。

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拝啓、大嫌いな神様へ。

第2話 - 前編

73

2024年03月29日

#prsk_bl

#腐ロセカ

#恋愛

#リメイク

#司類

#シリアス

こ　な@無期限休止

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⚠死ネタです

2022の5月に投稿した「拝啓、大好きな貴方へ。」のリメイク・類視点です

前編後編に分けてますが、それぞれ長いです

後編の投稿日は未定です

拝啓、大嫌いな神様へ。

小4くらいの頃、僕は親の転勤を理由としてーー小学校に転校した。

本当は、元の学校では身体の弱さから周りに避けられていたことが一番の理由なのだけど、

担任となる先生に促されて教室に入ると、明るそうなクラスの人達は不思議な目で僕に注目した

(……やっぱ、異質そうな目で見られるのはちょっと苦手。)

名前を書いてふと後ろに振り返ると、金髪の男の子と目があった

騒がしいクラスにすこし呆れた様子の彼は目があったことに気付くと、少し戸惑いすぐに目を逸らした

「席は〜……天馬くんの隣ね」

先生がそう言うと、クラスの皆がさっきの金髪の子を見た

「えっ？！」

金髪の子は少し驚いて、皆が騒ぐのを無視し、僕が隣に行き「よ、よろしく」というとにこっと「うん、よろしく」と微笑んだ

(……、！！…この子、仲良くなりたいな……。)

「天馬くん、後でお昼休みくらいに学校を教えてあげてね」

「は、はい」

「えー！！天馬、初日から神代と二人っきりって羨ましい〜！！」

「デートかよー！！」

クラスの人が騒ぐのを、天馬と呼ばれる金髪の子は少し照れくさそうにしていた

「ーで、ここが理科室、階段を挟んで隣が5年生の教室で⸺」

「……、」

「どうかしたのか？」

僕が黙っていたのに気づいた天馬くんはそう問う

「…僕、皆にどう思われてるのかなって、」

「え？」

「僕が教室に入ったとき、皆ちょっと落胆？したというか、落ち込んだみたいな…」

僕がそう言うのを天馬くんは両手を振って遮る

「いやいや！！皆お前が来て喜んでたぞ？！もう、すごい！！」

少しオーバーリアクションな彼の動きと言動にくす、と溢れる

「あはは、よかったぁ…。」

そういう僕を見て少し安心した顔をした天馬くんは、口を開いた

「…神代、だっけ」

「うん？」

「オレは司。天馬司だ。」

「…天馬くん、…」

「ううん、司でいいぞ！」

「だから、神代のことも………」

司くんは少し言葉に詰まった

「……下の名前、なんだっけ」

「え、ええ？！w」

珍しい方の名前なので、初めて言われた言葉に戸惑いとつい笑みが溢れる

「類…、神代類……だよ！」

「類か、これからよろしくな。」

「…ふふ、なんか、変な感じだね、」

「ああ、そうだな、」

そんな感じに話す

こんな風に誰かと仲良く話すの、

「……ーーーだな……。」

「ん？」

「ううん、なんでもないよ」

口にでかけた言葉は、誰にも見られないように隠しておいた

「んーーー、、」

色々な係の仕事やお手伝いを終えて腕を伸ばして唸る司くんに声をかける

「司くん、お疲れ様、係の仕事大変なのに…すごいね」

「あぁ！まぁオレとなればこのくらい楽勝だからな！！あれだ、あの……足首をひねるより簡単だからな！！」

「それをいうなら赤子の手をひねるでしょ、w足首ひねったら痛いでしょw」

「でも、赤子の手をひねるって可哀想だよな〜」

「ね、w」

そんなとめどないどうでもいい、でもなんとなく幸せなやりとりをする

「あはは、ほんと、司くんは元気だね、」

「……ほんと、」

羨ましい

「ん？何か言ったか？」

「な、なんでもないよ！」

口に出ていたことに気づき、急いでそれをかきけした

〜保健室〜

「神代くん、最近学校はどう？」

「楽しいですよ、友達もできたし周りの子も優しくて、体調にも影響は……あまりないですし」

僕が呟くように言うと、先生は少しどうともいえない顔をして

「あまり無理はしないでね」

とおまじないのようにこぼした

「…はい、無理のない程度に頑張ります。」

僕には、その言葉が呪いのように聞こえた

(……僕は、無理してでも皆と一緒にいたいんだけどな……。)

「一応、この後病院に行くんだよね。」

「はい、新しい薬を貰ったりしないといけないらしいので…」

「…頑張ってね」

〜病院〜

「はい、これが新しいお薬です、一応合うか確認するために一ヶ月入院しましょう。」

担当医は冷静に言った

「えっ、…！？一ヶ月ですか、…？」

「はい、転校してきたばっかりで辛いと思いますが…少しの辛抱です。もし薬が合っていて快復したら、問題なく学校にいけるようになりますよ」

担当医はにこっと微笑んだ

「快、復…！」

「類、よかったじゃない！快復ですって！あとで神様にお礼しとくのよ、」

「…神、様…、」

なぜか、僕はその言葉が妙に心に残った

僕は、体調が治らなかった

その上追い打ちをかけるように、僕の体調は悪化した

それにより僕の入院期間は長引き、小学校は、もしかしたら中学校もこれから行けないかもしれないと言われた

(…あーあ、)

(やっぱり、)

“神様”なんていない