昔から身体が弱かった
病気も多いし、少しでも諤ェ謌代r縺励◆繧牙、ァ諤ェ謌第桶縺?>縺?刈貂帙b縺?ォ後□逍イ繧後◆
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彼は誰に対しても優しかった
それはまるで、こんな暗闇な僕に光を照らす太陽のように………
(……ずっと、このまま⸺⸺)
「…っ!!」
目を開けるとその先は真っ白な天井だった
(…、あぁ、そうか………。)
現実はそんな、幸せじゃなかった。
真っ暗闇に包まれた日々を過ごし、気付けば僕は高校生になっていた
僕は最近退院をし、家に戻ってきたところだ
開けた窓からチャイムの音が聞こえる
…そういえば、今日は近くの高校の入学式らしい
病気のせいで普通の学校には通えない僕にはあまり関係のないことだが、
なんとなくぼーっとしていると、家のチャイムが鳴った
「…こんな時間に……」
少し駆け足で玄関まで行き、扉を開ける
「……はい、」
目を開けると、見慣れた色の金髪が見えた
(……綺麗、…)
顔をみると、
彼だった
間違えようのない
司くんだった。
「司……くん、?」
僕が聞く
「る……」
「るいぃ…゙!!!(泣)」
彼は顔を伏せて泣き始めた
「つ、司くん?!」
どうして彼が泣くのだろう。
僕とは数ヶ月しか仲良くなかったのに。
僕以外にも彼には沢山友達もいたのに
なんで?司くんには僕以外にも友達がいて、僕なんか………
「な、なん……」
「……ずっと、……会いたかった………。」
「………!!」
思いもしない返答だった
その言葉になんとなく不思議な気持ちになった
「……、司くん……、」
僕は思わず司くんに抱きついてしまった
「……僕も、会いたかった………。」
すこし目が熱くなった
なんでだろう、ここ何年も、涙なんてでなかったのに
「あらあら〜(*´꒳`*)」
遮るようにお婆さんが僕達にそういう
「……//」
お互い照れてしまい気まずい時間が流れる
「……家、入る?」
「…あぁ、」
家に入り、お互い何故か向かい合わせで座る
(………気まずい……)
沈黙を裂くように、司くんは口を開いた
「………類、」
声変わりした彼の声に呼ばれて少しドキッとする
「…どうしたの?」
「……その、」
「いつから……退院していたんだ?」
「……え、……?」
想像つかない言葉だった
なんで?なんで司くんがそのことを知っているの?
「……どうして、僕が入院してたこと、知っているんだい?」
僕が聞くと、彼ははっとした顔をして訂正するように慌てて言う
「い、いや、!あの、……この前っ、小学校の頃の〇〇先生と偶然会って……」
「……そっか、」
「……先週、だよ」
「そうか、まだ帰ってきて間もないんだな」
司くんが落ち込んだ顔をしたため、元気づけようと立ち上がる
「で、でも!もう昔みたいに弱くないよ!ほら!こんな……っ」
いきなり立ち上がったためよろけて転びそうになる
「あぁっ!!」
「危な、…!」
そのタイミングで司くんが僕を庇うために立ち上がる
それがいい感じに絡まり2人して転倒する
目を開けると、司くんが僕に覆いかぶさるような形になっていた
(……司くんの髪、サラサラで、綺麗だな……。)
そんなことをぼーっと思う
「あ、あぁ!すまん!!」
静寂を切り裂いたのは司くんだった。彼は顔を真っ赤にしてすぐに避けた
「あ、……。」
「…ううん…っ、僕のほうこそ、…」
もうちょっと近くにいたかったなという気持ちを抑えて笑顔を繕う
お互い少し照れて静かで、なんとなく居心地のいい空間を過ごして、その日は遅くなってきたので連絡先だけ交換して別れた
少しだけ、別れ際彼が何か言いたげだった気がした
3年後
18歳になった僕達は、免許を取った司くんの運転でとある場所に向かっていた
「あはは、ごめんね、態々車出してもらって」
「いいや!全然いいぞ!お前は免許もってないし、なんせ親友だからな!」
司くんが元気に言う
「…親、友………」
司くんのその言葉が引っかかった
司くんからして僕が親友なことへの嬉しさと、…少し複雑な気持ちで
「…ところで、今日はどこへ⸺」
「あ、!そこを左!」
「あぁ………」
閑静だった町を抜けると、雪が積もり辺り一面銀世界という言葉がぴったりな風景が広がっていた
「よかった……、!写真でみた通り、…!」
車を降りて二人で少し歩く
「ここ、すごいでしょ?」
「だとしても、どうしてここへ?」
司くんが僕に聞く
「…僕達が住んでる地域、雪多かったけどさ、」
「あぁ、」
「…僕、雪で遊んだりしたことなかったんだよね」
「!」
司くんは気づいたかのように少し気まずそうにした
「…だから……遊んでみたくて、」
「…司くんと。」
「……、」
僕が司くんから目をそらしていると、司くんは僕に雪玉を当てた
「わ、…!!」
「お前、その顔似合ってないぞ、」
司くんは笑顔で言う
「今日は遊ぶぞ!」
「お前のできなかった青春をするために。」
司くんの言葉に、不思議と昔からかかっていた心のモヤが無くなった感覚になった
「………!!」
「……うん…っ!」
それから数十分、雪合戦をしたり色んなことをして二人で遊んだ
今までしたくてもできなかったことが全てできた気がして、それが大好きな司くんとできていることに今までで一番の幸せを感じていた
(……楽しいな、)
(また来年も、司くんをここに誘おう、それで、今度は他の司くんの友達とかも誘ったり、)
(それで………………………)
幸せの終わる音がした
妙に喉に違和感を覚え、一気に嫌な感覚が身体に生まれる
あと少し待ってくれと言う暇もなく無慈悲にそれは身体全体に広がり、僕は咳と共にその場に崩れ落ちた
「けほ、げほ………、っ」
「類、?!」
司くんが駆け寄ってくる
頭が重い
脳に霧がかかったかのように頭が真っ白になって、司くんの声も遠い
「……づっ……司、…くん、……っ」
「今、…!!救急車を……っ!!」
司くんが携帯を取る
「っ……!!圏外…っ!!」
「類、とりあえず車乗るぞ!!」
「つ、つかさくん…………」
司くんが僕を抱えようと近づく
「歩けるか、…?」
司くんがそう言った途端、僕は全てを察した
(……あ、これ……)
無理だ
「……司くん、」
「ごめん」
頭の中の何かが切れたかのように意識が途切れる
司くんの僕を呼ぶ声だけが響く
(………あぁ、…もう……)
(終わり、なんだ………)
ごめんね、司くん
僕、君に嘘をついていたんだ。
本当は病気、治ってなんかいなかった
……ただ、君と一緒にいたかったんだ
でも、ごめん
もう、駄目らしい
…でも、最期に君に言いたかったな
好きでした。って
数年後
「久しぶりに、ここに来たな」
「…思い出が多い、〇〇小学校」
「お前のために特別に入れてもらったんだぞ、」
「……全部、綺麗な思い出だった」
「…でも、アイツに会ってなかったらどうだったかな。」
「仕方ない、あの元気なクラスについていけなくて、少し孤立していたからな」
司は、昔よく引かせてもらっていたピアノに手を置き、少し上を見る
「……類、」
オレはこの数年、お前を忘れたことなんてなかったんだぞ、
…いや、少し忘れてたかもな(笑)
なんて、嘘だぞ
…オレは、もしかしたらあの時、自らお前のところへ行こうとしていたかもしれない
…でも、お前にこれを伝えたくて、ずっと生きてきたよ
「それじゃ、弾くか。」
「類!しっかり1音も逃さず聞くんだぞ!!」
小学生の頃からお前のために作っていたこの曲。
コメント
9件
あかん!目から炭酸が!(?)
文章の書き方、表現、……プロすぎて震え上がってしまいました😰😰💦 類が「そして……」と言ってからスクロールすると、一回画面が真っ暗になる。それからほんの少しだけスクロールすると、衝撃の言葉。類が感じていた絶望も、こんな感じなんだと思います