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イシュ「ミャー」
船から降りてきたイシュがウミの足に頭をスリスリとする。
ウミ「お?イシュのも作ってやるから待ってろよ?」
ウミは満面の笑みをイシュに向け、抱き上げる。
イシュ「ミャー!」
イシュは嬉しそうに鳴く。
ルフィ「おめぇら仲良いなぁ!」
ウミ「そりゃそうだろ!な?イシュ!」
イシュ「ミャー!」
イシュはウミの問いかけに応えるように返事をする。
サンジ「にしてもこの国、海賊への目が優しすぎるんじゃねぇか?」
フランキー「俺も思ってたところだ!こんな堂々と海賊が入り浸ってんのに非難の目で見るやつもいねぇしよ」
ゾロ「それだけこの国が強いってことじゃねぇのか?」
ゾロ達がそんな話をしているとナミが口を開く。
ナミ「ねぇ、もう町の方行きましょうよ。寒いわ。」
ウミ、ルフィ「え〜!」
ナミ「『え〜!』じゃないわよ!ルフィ!肉食べたくないの!?ウミ!お汁粉飲みたくないの!?」
ルフィ、ウミ「うっ」
ルフィ「食いたい」
ウミ「飲みたい」
ルフィとウミが単純で助かった。
そして麦わらの一味は港から町へと歩いていく。
?「おやめ下さい!」
ルフィ達が歩いていると凛々しい女性の叫び声が聞こえる。
盗賊「騒ぐんじゃねぇよ!この俺がお前を妻に迎えてやるって言ってんだ!これ以上光栄な事はないだろう!」
?「い、嫌です!離して!」
麦わらの一味はいても立っても居られず行動しようとした時には既にルフィとウミが盗賊に向かって駆け出していた。
ウミ、ルフィ「やめろ!」
ルフィとウミは盗賊を殴る。
盗賊「グハッ!」
?「。。。」
襲われていた女性は目を見開いている。
ウミ「お前、大丈夫か?」
ウミは女性に声をかける。
?「あ!」
その女性は崩れな身なりを整える。
?「助けていただきありがとうございます。どうお礼を言えば良いのか。」
その女性は誰から見てもただの町娘には見えないだろう。
それ程までに凛々しく、堂々としていた。
例えるならば貴族の令嬢のような雰囲気だ。
ルフィ「別に礼を言われるために助けたわけじゃねぇし」
ウミ「そうだぞ!怪我ねぇか?」
?「はい、大丈夫ですわ。あなた方はお優しいのですね。」
そういった後、女性はウミをじっと見る。
ウミ「???」
?「……貴女、お美しいですね。フフっ」
その女性は含みのある様子で告げた。
ルフィ「ウミ!すげぇなぁ!女にも可愛いって言われてんじゃねぇか!」
ウミ「え?どういうことだ?」
ナミ「なんでわかんないのよ。(。´-д-)」
後ろから皆が来た。
サンジ「レディ!大丈夫ですか!お怪我は!?」
サンジは目をハートにして問う。
?「ご心配をおかけして申し訳ありませんわ。わたくしはこの通りなんて事ございません。」
ロビン「良かったわ。ああいう連中はよく居るの?」
?「いえ、珍しいですわ。この帝国の陛下は国の事をよく見てくださいます。なのですが時々、国外から来たものが、あの様な方々も少なくありませんの。……皆さん、旅の方ですか?」
ルフィ「いや?俺達は海賊だ!」
ルフィが言う。
?「海賊、ですか?」
女性は不思議そうにルフィ達を見ている。
ゾロ「海賊がいちゃ行けねぇ理由でもあるのか?」
ゾロは女性を睨む。
?「いえ、この国に海賊が来るのはよく聞いていましたが、この目で見るのは初めてで。少し不思議です。海賊も人間のようなのですね。ふふっ」
女性は口元を隠しながら嬉しそうに喋る。
ウソップ「おいおい。今、『海賊も人間のよう』って💦。そりゃそうだろ。俺達、人間なんだからよ」
?「え!?海賊って人間なのですか!?」
『嘘だろ!?おい!』
全員がツッコむ。
?「え、あ、あは、あはは。」
女性は恥ずかしそうに口元を隠し笑う。
騎士「アリア様!こちらに居らしたのですね。そろそろお戻りになられないと、あの方が心配なさいますよ?」
騎士と思われる男性が女性をアリアと呼んだ。
アリア「そのようね。心配させるのは本意ではないわ。戻りましょう。」
アリアは騎士に告げると、騎士はこちらに視線を移した。
騎士「アリア様、この方々は?」
アリア「ああ、この方々は先程、盗賊に絡まれていた時に助けてくださったのよ。」
アリアが説明すると騎士は血相をかいて言う。
騎士「盗賊に絡まれた!?何をなさっているのです!これは報告しなければいけません!」
アリア「え!?報告するの?”陛下”に?」
騎士「当たり前ではございませぬか!」
アリア「うぅ…貴方は生意気よ〜」
アリアは悔しそうに告げる。
騎士「貴女様を御守りしている身なのですよ?」
騎士は呆れていた。
そんな2人のやり取りを見ていた麦わらの一味。
チョッパー「貴族なのかな?コイツ…」
ブルック「みたいですね。護衛騎士も居るみたいですし」
ウソップ「ドレスを来てなくても気品が漂って来るなぁ〜。」
3人はコソコソと話している。
サンジ「あのレディ、誰かに似てねぇか?」
ゾロ「誰かって誰だよ。」
サンジ「知るかそんなもん。」
ゾロ「なら言うんじゃねぇよ!」
ゾロがツッコむ。
サンジ「誰もてめぇに言ってねぇんだよ!勝手に口出したのはてめぇだろ!くそ剣士!」
サンジが返す。
ゾロ「あ゛!?やんのか!グルグル眉毛!」
毎度ながら、サンジとゾロが喧嘩を始めている。
ナミ「まぁた始まったァ〜。あんた達は目を合わしたら喧嘩しかしないんだから。」
そんな空気を壊したのはアリアだった。
アリア「あの!こんな町中で喧嘩などなさらないでくださいな!……助けてくださったお礼に我が屋敷へ案内したいのですがぁ」
ロビン「屋敷?」
アリア「ええ。ここから少し行けば着きますから。」
アリアは微笑み言う。
そして騎士に目配せすると、
騎士「馬車をこちらに回させます。」
そう返し、騎士はそそくさと歩き出す。
それから少しすると煌びやかな馬車が2台、麦わらの一味へと向かってくる。
そんな馬車を見て、皆、目を輝かせている。
『うわぁ〜キラキラ〜!!!』
ルフィ「ウミ!見ろよ!タイヤも金だぞ!」
ウミ「すげぇ!取っ手も金だ!」
ナミ「これ、純金!?どれくらいで売れるのかしら〜」
ウソップ「おい、目がベリーになってっぞ〜」
ロビン「……」
ロビンは馬車を見て意味深に黙り込む。
それから皆は馬車に乗り、アリアが言っていた屋敷へと向かっている。
1台目にアリア、ウミ、ナミ、チョッパー、ロビン、ジンベエが乗り
2台目にルフィ、サンジ、ゾロ、ウソップ、ブルック、フランキーが乗っている。
そして、屋敷の門の前に来て、アリアが言う。
アリア「門に着いたみたいですわ。」
ウミ「門?」
ウミとナミ、チョッパーとロビンは馬車の窓から外を見る。
ナミ「え!?これ、貴女の屋敷!?」
アリア「まぁ、はい。」
アリアが微笑む。
ジンベエ「なんともでかい屋敷じゃのぉ。」
ロビン「あらここ、皇宮じゃない。」
ナミ「へ?コウキュウ?」
ナミは今発せられた言葉に戸惑いを隠せない。
アリア「よくわかりましたね。その通りです。ここは皇族の住む、皇宮です。」
ナミ、チョッパー「。。。へ、こ、皇宮!?!?!?」
ジンベエ「なんと!」
ビクッ!)
突然の大声に建物に夢中になっていたウミが驚く。
ウミ「なんだ?なんだ?どうした?」
ロビン「純金で出来た立派な馬車に、馬車に描かれた帝国の旗印。まさかとは思ったけど貴女、この国の皇女様だったのね。」
ロビンはやはりと言うように問う。
アリア「凄いですね。一言も教えていないのにおわかりになるなんて。さすがオハラの学者、ニコ・ロビンなだけありますね。」
アリアは微笑んで言う。
ロビン「あら、天竜人と同じくらい権力を持つこの歴史深いグロウピース帝国の皇女様に私を知ってもらっているなんて光栄ね。フフっ」
アリア「貴女を知らない方なんていませんわ。」
ウミ、ナミ、チョッパー、ジンベエの4人はぽかんとして2人のやり取りを見ている。
ロビン「それが居たのよね…」
ロビンはそういうとウミを見る。
続いてナミ、チョッパー、ジンベエもウミを見る。
ウミ「ん?」
アリアは4人の視線の先のウミを見る。
アリア「フフっ。なんだか分かる気がしますわ」
アリアは微笑む。
ウミ「???2人ともなんの話ししてんだよ!」
ウミはツッコむがみんな、笑っている。
同刻
皇宮内、皇帝の執務室。
侯爵「陛下、この間、町でーーーーーー」
皇帝「なるほど。わかりました。下がりなさい。」
侯爵「はい。陛下のお時間いただき感謝致します。では私はこれにて」
侯爵が執務室から出ると皇帝は椅子をくるりと回転させ、窓の外を見る。
皇帝「……皇宮の馬車が2台?アリアが誰か連れてきたのか?」
皇帝は2台の馬車を見る。
皇宮にたどり着いたルフィ達。
アリア「着きましたわ。」
ルフィ、ウミ「で、デケェなぁ!」
ジンベエ「大したもんじゃ」
ナミ「貴女、いつもここで住んでるなんていいわね〜。」
アリア「この場所は陛下がお住まいになられていますの。私には別に”皇女宮”と言う場所があって、そこで暮らしておりますわ。」
サンジ「まさかアリアちゃんが皇女様だったなんて♡」
アリア「そんなぁ。皇女だからといって特別扱いしないでくださいね😊」
アリアが謙遜する。
サンジ「アリアちゃん。俺にとっては女の子はみんな特別だ!」
アリア「( ⊙_⊙)パチクリ。あ、そうなのですね…」
アリアが引き気味になる。
ゾロ「相手にしない方がいいぞ。すぐ調子に乗るからよォ」
ゾロがアリアに言う。
アリア「ふふふっ。仲が良いのか悪いのか」
ウソップ「どう見ても悪いだろ!」
ウソップがツッコむ。
アリア「では中に入りましょうか。」
アリアの声に続き、控えていた騎士達が扉を開ける。
すると
『お帰りなさいませ!皇女殿下!』
執事や、侍女達、数名が出迎える。
麦わら「うわぁぁぁ。」
麦わらの一味は驚く。
それも仕方ないだろう。
扉を開くと沢山の人達が迎えてくれ、上にはシャンデリア。
皇宮なだけある。豪華すぎて目が眩む。
アリアが1人の侍女に羽織っていたコートを渡し、反対側に立つ執事に声をかける。
アリア「陛下はいらっしゃる?」
執事「はい。先程、侯爵様とお会いになられました。」
すると、先の階段から男性が1人降りてきた。
?「これはこれは、皇女殿下。ご無沙汰しております。」
アリア「あら、侯爵。お久しぶりですね😊」
アリアは階段を降りてくる侯爵に微笑みかけるが、
アリア「…ですが、挨拶は階段を降りた後にしてくださる?礼儀がなっていませんわ😊」
アリアは笑顔で言っているが凄い圧を感じる。
『( ;゚³゚);゚³゚);゚³゚);゚³゚);゚³゚);゚³゚)』
その場に居るものが冷や汗をかくほどに。
アリアに指摘された侯爵は急いで階段を降り、姿勢をただす。
侯爵「も、申し訳ございません!」
アリア「いえ、これからは気をつけてくださいな。」
アリアは笑顔で前へ進む。
麦わらの一味は玄関先で立ち止まっている。
『。。。』
アリア「皆さん方?どうぞ、着いてきてくださいな。」
そして言われるがまま、後ろを着いていく。
ウソップ「あんな優しそうなのに怒らしたら怖そうだな…」
チョッパー「だな…びっくりしたよ〜」
ウソップとチョッパーはコソコソと話している。
アリアがこちらを振り返り、言う。
アリア「今から陛下に謁見するのですが皆様にも来ていただきたいのです。よろしいですか?」
ナミ「ええ、良いわよ。ーーーーーー良いわよね?ルフィ?」
ナミがルフィに尋ねる。
ルフィ「すげぇな!全部キラキラしてっぞ!こういうとこは飯もうめぇんだろうなぁ〜!」
ルフィはナミの話を聞いていない。
ゴォォォ。)
(っ・д・)≡⊃)3゚)∵
ナミが怒りルフィを殴る。
ルフィ「いって〜!何すんだよ!」
ナミ「人の話はちゃんと聞け!!!」
アリア「まぁまぁ、そんな怒らないであげてくださいな。」
ナミ「アリアさん、甘いわ。コイツは言わないと分からないの。」
ロビン「ナミ、言っても分からないわよ?」
ナミ「それもそうね。」
ナミがため息を吐く。
すると前から見た事のある男の姿が目に入った。
サンジ「おい、アイツって確か…」
ジンベエ「なぜこんな所にアイツがおるんじゃ?」
アリア「ん?皆さんなんの話しを?」
アリアが皆の視線を指す方を振り返る。
アリア「!あら、貴方もいていらしたのね。」
アリアが話かける。
?「皇女殿下、お戻りのようで。」
アリア「お兄様に会いに来たの?」
?「……」
その男は無言が答えみたいだ。
アリア「全く、貴方は…それだから”氷結の狼”だなんて呼ばれるのですわ。」
?「気にする事ではないかと。」
その男は無表情で答える。
ナミ「ねぇやっぱりあの人、あの時の人よね。」
ウソップ「でも性格が全然ちげーじゃねぇか。」
ウミとルフィ以外、コソコソと話している。
ルフィとウミはその男に気づいたのだろう。
ルフィ、ウミ「お!モブ男!久しぶりだなぁ!」
ルフィとウミはモブ男と呼ぶ。
するとこちらに視線を移したモブ男。
モブ男「!!!なぜ君たちがここに!?」
モブ男は慌てた様子でキャラを作る。
ルフィ、ウミ「やっぱ、モブ男かぁ〜。」
ルフィ「にしても、高そうな服着てるなぁ〜。」
モブ男「あ、そ、そうだね。にしても本当に驚いたよ。君たちがここに来るなんて」
モブ男は笑顔で話しかける。
アリア「あら?この方の名前はモブ男ではなく、プレミア・アクスですわよ?」
モブ男「あ、皇女殿下…」
モブ男はやらかした。というかのように頭を抱える。
ロビン「プレミア・アクス…グロウピース帝国大公、【冷酷大公】や、【氷結の狼】、【悪魔】なんて呼ばれる大物ね。」
ナミ「まさかあの時、助けてくれたモブ男がそんな大物なんて…」
ウソップ「おいおい!俺でも知ってるぞ!俺でも知ってるってことは猿でも知ってるってことだぞ!」
ブルック「確か、天竜人に腹が立ち、刀を向けたとかって言う!」
サンジ「びっくりも良いとこだ。」
ゾロ「へ〜。聞いたことがあるぞ。数少ないソードマスターの1人にプレミア・アクスって奴が居たな。」
ゾロがニヤッと笑う。
アリア「あのぉー。皆さんの反応はともかく、アクスがこんな道化なキャラだなんて」
アクス「皇女殿下…」
ジンベエ「何を言うとる。このキャラは作りもんじゃろゥ。」
フランキー「ホントの顔は俺たちに向けてる顔じゃなく、冷酷な顔が本物ってこった。」
アリア「あら、そうなの?でもなぜそんなことを?」
アリアが尋ねるとアクスは不機嫌そうな顔で言う。
アクス「なんでもいいでしょう…それより、陛下の元へおいきください。私は皇子殿下に会いに来ただけですのでこれにて失礼させていただきます。」
アクスはそういうと気まずそうに帰っていく。
ルフィ「どーしたんだ?モブ男の奴。」
ウミ「腹でも減ってんのか?」
ナミ「あんた達、皆の話聞いてた?」
ルフィ、ウミ「へ?」
ナミ「はぁー。言っても無駄だわ。行きましょ、アリアさん。」
アリア「ハハハ。そうですわね。」
少し歩き、今は広間の扉の前まで来ていた。
アリア「陛下、戻りました。」
皇帝「入りなさい。」
アリアが声をあげると扉の向こうから綺麗な声がした。
そして内側から扉が開く。
アリア「謁見、感謝致します。」
皇帝は奥にある椅子に座っている。
『!!!!』
皇帝「町に出ていたと聞いたのだけどこの方達は?」
アリア「あ、この方々は私を救ってくれた恩人です。」
皇帝「そうか。…我が国の皇女を救ってくれた事、感謝します。」
ナミ「皇帝って言うから男の人かと思ったら」
ウソップ「女!?」
サンジ「ちょっと待て…。あのレディ、ウミちゃんに似てねぇか?」
ゾロ「そうか?気のせいだろ。」
ブルック「いえ、気のせいではないですね。あの黒髪にライトブルーの瞳…」
コソコソと話している。
皇帝「私は、グロウピース・エール。この帝国の皇帝でございます。我が妹の恩人を熱く歓迎致します。」
皇帝は我が名をエールと名乗った。
ロビン「皇帝陛下が私達みたいな下のものに敬語なんてかまわないの?」
皇帝「皇帝だからといって偉そうになどできませんわ。そこはわきまえております。」
ロビン「王が全て貴女の様な人ならいいのにね。」
皇帝「ありがたいお言葉感謝しますわ😊」
ブルック「あの、エールさん。」
皇帝「?なんでしょう」
ブルック「…パンツ見せていただいてよろしいですか?」
ナミ「アホか!!!!」
皇帝「パンツですか?よろしいですけど…」
ナミ「あんたはもっとアホか!!!!!」
ナミがツッコむ。