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[えっ!?えっ!ちょ!まって!?えええええええ!?]
私はその瞬間、何も抗うこともできずに光の束に飲み込まれた。その瞬間ーーー
[え…は?]
[じゃあ数学のテストを始める。本日最後のテストだ。最後まで気を抜かずに取り組むこと。では…始め!]
周りの人達は、ぱっとテスト用紙をひっくり返し、”まるでその問題を解くのが始めてだと言うように”テストを始める。
[え…なんでなんでちょっと待って!]
[橘私語は厳禁だ。もう一度やったら失格だ。いいな?]
[え、あ、はい]
なぜか、先生までもが初めてやるかのように言ってくる。最初はドッキリを疑っていたが、どうやら、そうではないらしい。過去最低でノリが悪いと言われていた数学の先生が、こんなことをやるなんて想像も出来ない。
その瞬間、私は気づいてしまった。
みんなが同じことを繰り返しているのではない。
私が過去に戻って同じことを2度繰り返しているのだと。
まだ、確かな確証はないけれど、なぜか、そうだという風にしか考えられなくなってきた。
私はそうだとして、数学のテストを解いてみた。記憶力がいいほうだから、ついさっき復習したテストの答えは全て頭の中に入っている。
全て同じ問題なのだから、すらすらと解けてしまう。あっという間に数学のテストは終了した。
何がリセットされたきっかけになったのか分からないため、極力動かずに一日を過ごした。美術の時間も、美術室のなかで終わらせた。リセットは起こらなかった。
まだ意味がわからず、校門を出ると、一人の金髪の少女が立っていた。
[始めまして、”リセッター”さん]