俺の1番欲しいもの｡

🖤ｻｲﾄﾞ

それからはあっという間だった。

発表に向けての準備があったりして気づいた時には 発表まであと1日だった。

まだ亮平と話せてない。

今日話をしないともうチャンスがない気がして

覚悟を決めて亮平に話しかけた。

🖤｢りょ…亮平！｣

今まで毎日のように言ってた名前｡

最後に別れを告げてその場を去ろうとした時｡

💚｢あ…あの､蓮様！｣

🖤｢へ…｡｣

今まで毎日のように呼んでくれてた名前｡

💚｢お別れなんて嫌です…｡｣

予想もしない言葉だった。

本当は今すぐにでも抱きつきたいけど

亮平を傷つけたくないから我慢する｡

🖤｢亮平…｡｣

💚｢僕のお願い聞いてくれますか？｣

🖤｢うん｡｣

💚｢…僕を蓮様のものにしてください｡｣

🖤｢…っ！｣

ダメだわ…｡

もう限界｡

🖤｢亮平…抱きついてもいい？｣

💚｢はい｡ｷﾞｭｯ｣

🖤｢俺さ､亮平と離れたくない…｡｣

🖤｢一生隣にいたい｡ｸﾞｽｯ｣

💚｢…っ！｣

🖤｢大好きっ！｣

💚｢僕も大好きです…｡｣

🖤｢最後に一つだけお願いしても良い？｣

💚｢はい｡｣

🖤『俺と駆け落ちしよう｡』

💚｢…はいっ！｣

今までたくさん守ってもらった。

助けてもらった。

今度は俺が守る番｡

亮平の笑顔を｡

俺は今､世界で1番幸せ｡

1番欲しかったものがここにあるから｡

💚ｻｲﾄﾞ

🖤｢りょ…亮平！｣

久しぶりに蓮様に名前を呼ばれた｡

🖤｢あのさ､今までありがとう｡｣

💚｢…っ｡｣

🖤｢それと本当にごめん…｡｣

💚｢…｡｣

🖤｢じゃあね､さようなら…｡｣

💚｢あ…あの､蓮様！｣

🖤｢へ…｡｣

自分もさようならって言わなきゃいけない｡

言うはずだったのに…｡

💚｢お別れなんて嫌です…｡｣

さようならって言わなきゃいけないのに…｡

言えなかった。

自分の気持ちが溢れ出て言葉になってしまった。

🖤｢亮平…｡｣

💚｢僕のお願い聞いてくれますか？｣

🖤｢うん｡｣

💚｢…僕を蓮様のものにしてください｡｣

🖤｢…っ！｣

あ…困らせてしまった。

絶対に叶わないお願いをしてしまった。

🖤｢亮平…抱きついてもいい？｣

💚｢はい｡ｷﾞｭｯ｣

蓮様が優しくハグをする｡

🖤｢俺さ､亮平と離れたくない…｡｣

🖤｢一生隣にいたい｡ｸﾞｽｯ｣

💚｢…っ！｣

思っても見ない言葉が蓮様の口から出てきてすごくびっくりしている｡

🖤｢大好きっ！｣

💚｢僕も大好きです…｡｣

🖤｢最後に一つだけお願いしても良い？｣

💚｢はい｡｣

🖤『俺と駆け落ちしよう｡』

💚｢…はいっ！｣

君に全部捧げます。

僕の全部を…｡

もらった愛をたくさん返します。

僕は今､世界で1番幸せです。

だから蓮様の1番になりたい｡