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28
「蓮、好きです! 俺と付き合って」
「それはごめんなさい」
蓮に告白した。そして振られた。
あーあ、またか。
これで通算15回目の玉砕。
「こんだけ告白してるんだから、一回くらい頷いてくれたっていいだろ!」
「いや、何言ってんの。無理でしょ」
振られ続けるのに納得いかなくて駄々をこねると、蓮が笑いながら更にばっさり切ってきた。
トドメ刺すことないだろ!!
口を尖らせながら軽く睨むと、「ごめんごめん」って言いながら頭をぽんぽん叩いてくる。
「おい、俺、先輩!!」
「はいはい、そうでしたね先輩。じゃあね」
笑って手を振りながら、蓮は向こうに行ってしまう。
何なんだよ、もう! 全然本気にしてないな!!
それも仕方ないって、本当は分かってるけど。だって俺が本気で告白してない。
いや、本気だよ。蓮が好きなのは本当。
だけど、思い切り予防線を引きながら告白してる。
だってさ、蓮が俺を恋愛対象として好きじゃないのなんて分かってるから。だからはっきり振られるのが怖くて、冗談みたいな告白の仕方をしてる。
よくないのは分かってるんだ。それでも、蓮に好きって言いたい。
だけど、決定的に望みが無くなるのは怖い。
勝手だなって自分でも思ってる。
肝心な時に臆病で、迷惑かけてごめんな、蓮。
当たり前みたいに蓮はモテモテで。ほっとくと、あっちでもこっちでも熱視線を向けられてる。
本人は気付いてるんだか気付いてないんだか、するーっと躱してて。それもちょっと気に入らない。
蓮に色目使ってくるヤツ! 男も女もみーんな俺みたいにばっさり振られればいいんだ!!
今日もそんな場面を目撃してぷんすこしてると、阿部ちゃんに笑われた。
「佐久間のじゃないんだから、しょうがないでしょ」
「俺の蓮ではないけど、俺は『目黒蓮の佐久間大介』だもん』
「びっくりするくらい佐久間がぷんぷんしてる理由になってない」
「俺は蓮のだもん。蓮が知らないだけで。蓮のせいなのに」
「好きになるのに誰のせいもないけどね」
ぐう正論。何も言い返せなくて、思わず黙り込む。
「まあ、無意識にあれだけ色気やらなんやら振り撒いて、どいつもこいつも引っ掛けてる姿見たらね。文句の一つも言いたくなるだろうけど」
「…阿部ちゃんが怖い。何かあったか?」
「何かってわけじゃないけど。全然知らない人から嫉妬とか向けられて、それはちょっと煩わしいなとは」
怒ってる…! 阿部ちゃんがちょっと怒ってる!! 蓮逃げてーっ!!
「めめが悪くないのは分かってるし、寧ろ大変だなと思うけど。佐久間だって因縁付けられたことあるだろ?」
「それは、まあ。俺は元々メンバーとの距離感近いから、それで色々言われたりは」
「めめの様子見てれば、俺達とはそういうのじゃないし自分も脈がないとか分かりそうなものだけど」
「あー…」
それに関しては、阿部ちゃんの言う通りだ。
脈がない扱いをされてるのは俺だけじゃない。言い換えれば、脈のある人がいない。
誰にでも優しいし、思いやりがあって、特別がない。だから蓮が誰のものにもならない安心感はある。
それと同時に、どうにも取っ掛かりがなくて後にも先にも進めないのが現状だ。
…誰かに脈でもあるのなら、ちゃんと失恋出来るのに。
薄い希望ばっかり持たせる蓮はずるい。
「…ちゃんと告白すればいいのに」
「だって怖いもん。やだ」
「即答か。まあ、失恋するのは誰だってツライけどさ」
「それだけじゃないよ」
俺の言葉に阿部ちゃんが「どういうこと?」と首を傾げる。
「蓮をこれ以上、好きでいちゃいけないって。そう言われるのが一番怖い。俺は、蓮を好きでいたいから。想いを捨てなきゃいけないなら、告白なんてしたくない」
「…思ったより佐久間が拗らせてた」
「失礼だな。純愛だよ」
「乙骨くんか」
「さすが阿部ちゃん、よく分かったな」
「分かりたくなかったわ」
阿部ちゃんとそう言ってふざけ合いながら笑う。
でも、そうだな。自分でもだいぶ拗らせてんなぁとは思うよ。
蓮をずっと好きでいたいから失恋したくない。失恋したくないからちゃんと告白出来ない。でも好きとは言いたいから、冗談っぽく告白してしまう。
何だこれ。どういう状況だよ。
俺なりには真剣に恋愛してるつもりだけど、冗談で告白されてる蓮もいい迷惑だよな。
メンバーとして距離も近い分、本気でちゃんと蓮に惚れてる人からは怒られそうだ。
それでも蓮に伝えたくて、俺は望みのない告白を繰り返す。
ちょっと仕事が繁忙期に入りまして、少し間が空いてしまいました。しばらく忙しいかもですが、マイペースに更新していきますので、良ければお付き合いください
めめさくの始まりをいくつか書いてきましたが、そういえばちゃんと告白からお付き合い始める話ないじゃん!からのこんな話になりました
でも結局ちゃんと告白してないじゃんw
通算振られ数を更新していくさっくんがどうめめの心を射止めるのか、楽しんでいただけると嬉しいです
コメント
6件

いつも楽しく読ませていただいています(*^^*) 続きも楽しみにしています‼️❀.(*´▽`*)❀.
続きを楽しみにしてます😆🖤🩷 お仕事の忙しい中ありがとうございます無理しないでください💗
おお、第9話読んだよ!第1話のタイトルなのに本編はめっちゃ進んでて、佐久間の拗らせっぷりが毎度愛おしいわ〜。冗談っぽく告白して予防線張るの、めちゃくちゃ分かるけど辛いな。蓮が誰のものでもないからこそ、一歩踏み出せないのもリアル。阿部ちゃんの「乙骨くんか」のツッコミが神すぎるw この先、佐久間がどう本気でぶつかるのか楽しみにしてる!