コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ねぇ先生…そんなんじゃ足りないわ。もっといつもみたいに、責めてよ?」
「……そんなに責めてほしいんですか?」
深く奥まで突き入れて、抱えた腰に幾度となく強く自らを打ちつける。
「ん…もっと……」
「まだ、足りないとでも?」
「……もっと! あぁっ……!」
嬌声を放って、たわわな胸元を快感に仰け反らせる女性を、冷めた目で見下ろした。
「気持ちいぃ……愛してる、政宗先生……」
「ええ、私も、あなたを愛していますよ…」
絶頂感を覚えたらしい女性に、遅れて達した。
「先生に抱かれると、感じる」
抱きついてくる女性に、「感じたなら、よかった」と笑って見せる。
「ねぇ、もう一回愛してるって言って?」
腕の中でねだられて、「愛してる……」口にしてキスをすると、彼女は「このまま、抱いて寝て…」と、目蓋を閉じた。
腕に抱えて眠ったのを見届けると、逆に自分は目が冴えてくるようにも思えた。
ハァー……と、小さく息をつく。
……口先だけのセリフに、元から愛情なんてあるわけもない。
抱いてしまえば、終わりだ……彼女もまた、程なくして自分の元を離れて行く。
──私は、愛し方がわからない。
性行為を終えてしまえば、もうそこには共にいる理由もない気がして、冷たく接することしかできなくなる。
そんな私から、女性たちは時を待たず離れて行く……恋愛が長続きしたことなど、一度もなかった。
いや……それ以前に、自分のしていることが恋愛なのかすらもわからなかった。
こんな風にしか付き合えないことがひどく息苦しくて、けれどその先の付き合いを望んだところで、息苦しさを感じるのはやはり同じにも思えた……。