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最近、気づいたことがある。
僕は黒珀と同じなんじゃないかと。
あの日、黒珀に拾われた日何も覚えていなかった。自分の名前も自分がなんなのかも全部記憶にモヤがかかったように思い出せなかった。
でも、黒珀の家にきたら少しづつ思い出せるようになった。最初にわかったのは自分の名前。
僕の名前は
黒珀と一緒にこの地に現れ、黒珀と一緒に村を治め、黒珀と一緒に年を越し、黒珀と一緒に生きてきた。
このことを何度黒珀に言おうとしたことだろう。言おうとする度に色んな不安が襲いかかる
黒珀にはもう僕は必要ないのでは無いのか
今の僕は黒珀にとって邪魔なのでは無いのか
相方に固執してるのは黒珀ではなくて、
僕なのでは無いのか。
このことを言ったら君は、どんな顔をするのだろう?
でも、まだ思い出せないこともある。
それは、
僕は何故、死んだのか。
神様も同然な僕らに死ぬなどというものは存在しない。力が弱まり消えるしかないのだ。
黒珀が僕のお墓を作っていたけどそれは僕の衣服や小物の一部を埋めているだけだ。
小物や衣服を埋めたのは力が少し籠って死体の代わりになると思ったのだろう。
黒珀は知っているのだろうか?僕が何故死んだのか
「しらゆい、そろそろ起きろ」
「んー、」
「まったく、、、ねぼすけなのもアイツに似てるのな」
「今日は卵焼き作ったぞ早く起きないと冷めるぞ」
「んー」
俺は、時々思うことがある。
この急に現れた白結にそっくりな子供は、
白結なのではないのかと。
名前も言動も行動も仕草も好みも全てあいつと似ている。自分でも醜いと思う。自分の罪を認めたくないからなのか、罪悪感から逃れる為なのか
他人の子に白結の面影を着せ、心を軽くしようとしている自分に嫌気がさしてくる。
でも、もし、もしこの子が白結なのであれば俺は泣いて喜ぶだろう。そして耳にタコが出来るぐらい謝り、ここを出ていくだろう。
これは俺に出来る最大限の贖罪だ。
「うひょー、やっぱりデカイなぁこの屋敷。元気かなぁ黒珀と白結」
「最近白結から手紙来てないもんね、村は活気があるから大丈夫だとは思うけど、、忙しいのかな?」
チリンチリン
扉の前にあるベルが鳴る。
誰がお客さんが来たのかと思い玄関に向かう。
「はーい」
「よっ」
「!青依、、!それに赤梨も、、!」
「やっほー!」
「元気にしてたか?黒珀。」
「あぁ、」
「あれ?白結は?お出かけ?」
「、、!、詳しいことは、、後ではなす、、」
「?うん、、」
「黒珀、、!美味しそうな山菜とれ、、た、、よ、、」
「「か、、隠し子、、?!」」
「違う!!」
「だっ、だって、、!この子凄く白結にそっくりじゃん!」
「そうだぞ黒珀!白結の子供なのか、?!」
「だから、上がってから話す!!」
「単刀直入に言う。白結は、死んだんだ。」
「「は?」」
「死ぬって冗談やめてよ!僕らに死ぬなんて概念はないでしょ?!」
「そうだ!力が無くなったて消えるならわかる。しかし、白結はそこまで力を使っていなかっただろう!」
「僕らは何故2人ずつで村を治めていると思う?それは、2人で治めた方が使う力が少なく済むからだ!なのに、、!」
「そんなの俺が1番分かってるんだよ、、!」
部屋に音が消えたように静かになった。
いつも聞こえる時計の音も窓から聞こえるすきま風の音も無くなった。
「失礼します、お茶を持ってきました」
しんとした部屋と下を俯きながら強く握っている手を机の上に置いている黒珀を見てすぐに察した。今、僕は入るべきではないと。
「し、失礼しました、、!」
「しらゆい」
「は、はい!」
「こっちにきてくれ」
「!」
初めてだった。いつも優しくて包容力のある声がこれほどまでに怖く、胸を締め付ける声に聞こえたのは。
「今から話すことは、嘘じゃなく真実だ。」
嗚呼、なんてことをしてしまったんだろう。
自分でも反吐が出る。俺はこの子供に俺に都合の良い妄想を着せていることを深く認識してしまった。もし、この子が、白結が何らかの影響で小さくなって、記憶を無くしたんじゃないかと思ってしまう。今から話そうとしていることを話したら、白結はホントのことを思い出すのではないかとそんな偶像を夢見てしまっている。
「おい、黒珀、!顔色が酷いぞ!無理に話さなくていい、俺らが悪かった、、!」
「ごめんね、!黒珀、、話したい時に話してもらって大丈夫だからっ、、!無理強いしちゃってごめんね!」
「黒珀、、!」
「いや、、いいんだ、話させてくれ、、、
白結が、、なぜ死んでしまったのかを」
次回!
白結がなんで死んだのかが分かるよ!
新キャラの赤梨と青依
黒龍の黒珀と白龍の白結のペアで村を守って
赤龍の赤梨(あかり)と青龍の青依(あおい)で黒珀と白結のまもっている隣の村で守り神として暮らしてる。
ちなみに、
黒珀の読み方は
黒珀〔こはく〕
白結〔しらゆい〕
です!分かりにくくてすみません!