【tn side】
後ろを振り向くと、味方最大の脅威と呼ばれるゾムがいた。
tn「なんや」
zm「ぁ、ぇっと、飯は?食べたん、?」
「あと最近寝とらんんやろ…隈、酷くなっとんで?」
ゾムは俺に問い詰めてくる。
tn「…関係ないやろ、飯も食っとるし、寝てもおる」
そんなつもりはないのに、冷たくあしらってしまう。
ゾムはそっか、とだけ呟いて食堂へ戻ってしまった。
…あぁ、また人を傷つけた。
書記長室に戻り、ゼリーだけ食べ、書類へ取り掛かる。
毎日、これの繰り返し。
だが、今日は違った。
途中で目の前が真っ暗になり、俺の身体は横に傾いた。
【gr side】
隣の部屋から大きな音が聞こえる。
甘味を食べていた私は、思わず顔をあげる。
os「今の音、何?」
一緒に甘味を食べていたオスマンも気づいたようだ。
gr「トントンの部屋か?」
約一か月ほど前までは、俺はトントンの部屋で仕事をすることが多かった。
なんだかんだ、仕事をしない俺と、それを叱るトントンの絡みが楽しかったのだ。
しかし、ある一件があってから、それはなくなった。
俺はオスマンと仕事をするようになり、トントンは1人でいる事が多くなった。
今思うと昨日見た時、前以上に隈が酷くなっていたと思う。
gr「…少し見てくる」
os「分かった」
少し気になった俺は、トントンの部屋を見に行く事にした。
ガチャッッ
gr「入るぞ」
まぁ、入るっていう前に入ったんだが。
部屋に入ると、トントンの姿はなかった。
しかし、地面に大量の書類が散らばっているのが見えた。
不審に思い、俺は机の傍までより、書類を拾った。
だが、そこにいた。
gr「トントン…?」
トントンの肩を揺らすが、起きる気配はない。
強く揺さぶっても起きない。
顔を見ると、トントンの顔はものすごく青ざめており、見るからに体調が悪そうだった。
隈も思ってた以上に酷い。
gr『しんぺい神、聞こえるか?』
sn『聞こえているよ、どうしたの?』
gr『トントンが倒れた、どうにかしてそちらへ連れていくので診てやってほしい』
sn『…分かった、ベッド開けとくね』
トントンの脇に腕を入れ、持ち上げる。
体格は俺以上にあるのに、俺でも簡単に持ち上げる事が出来た。
これなら俺でも医務室へ運べそうだ…。
トントンの綺麗な黒髪を触る。
前まであんなにしっかりしていたトントンは一か月でここまでやせ細ってしまった。
これを自業自得というのか、それとも…。
どちらにせよ医務室に連れていく事には変わりないので、俺はトントンを抱えて医務室へ続く廊下を歩きだした。
コメント
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トォントォン……(泣) いやァ、神作また産んじゃいましたねへへw()