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mogyumogyuGemi
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#AI
みら

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みら

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第三十五話 迷う恒星
中央恒星庫の光が、初めて“揺らいだまま止まった”。
決定でもなく、停止でもなく。
ただ、選べない状態でそこにある。
それは今まで一度も見たことのない現象だった。
⸻
『止めることもできます』
向こう側の司書の声が、静かに落ちる。
『ただしその場合、二重観測は崩壊します』
その言葉のあとに、少しだけ間が空く。
⸻
『つまり』
『どちらか一方の“図書館”は、成立できなくなります』
⸻
空気が凍る。
⸻
伊織が低く言う。
「片方を残すか、両方を統合するか……二択か」
向こうの司書は否定しない。
⸻
澪が小さく呟く。
『消えるの……どっちか』
その声は、確認というより祈りに近かった。
⸻
渚が中央恒星庫を見つめる。
『この星が決めるの?』
⸻
その問いに、誰もすぐには答えられない。
でも。
星はもう“答えようとしている”状態だった。
⸻
栞が静かに表示する。
⸻
【統合プロトコル】
【選択待機状態】
【決定主体:未確定】
⸻
伊織が眉を寄せる。
「決定主体が未確定ってどういうことだ」
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栞は一拍置いて答える。
⸻
『観測系が自己参照状態にあるため』
『意思決定が分散しています』
⸻
「分散……」
私は思わず繰り返す。
⸻
その瞬間だった。
⸻
『あなたはどうしたいですか』
⸻
声が、直接響く。
中央恒星庫からでもない。
向こうの司書からでもない。
もっと“内側”から聞こえた。
⸻
伊織がはっとする。
「今の……」
澪が周囲を見る。
『だれ?』
渚も息を止める。
⸻
もう一度。
⸻
『あなたはどうしたいですか』
⸻
今度は複数の声。
図書館のあちこちから。
未練の瓶。
星。
通路。
壁。
すべてが同じ問いを発している。
⸻
私は気づく。
これは“誰かの質問”じゃない。
⸻
図書館そのものが、私たちに問いかけている。
⸻
伊織が静かに言う。
「観測主体が、判断を外部に委ねている」
⸻
栞が補足する。
⸻
『統合プロセスは“合意形成型”へ移行』
⸻
澪が小さく震えながら言う。
『合意しないと、決まらないの?』
⸻
『はい』
⸻
短い返答。
⸻
渚が小さく呟く。
『じゃあ……私たちが決めるの?』
⸻
その言葉に、空気が一段深く沈む。
⸻
中央恒星庫の光が、ゆっくりこちらを見る。
いや。
こちら“たち”を見る。
⸻
伊織が静かに言う。
「これはもうシステムじゃない」
「選択だ」
⸻
沈黙。
⸻
そして。
すべてが、こちらの返答を待っている。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第25話、読み終わりました……「迷う恒星」、そのタイトルがもう切なくて。 恒星庫が“揺らいだまま止まる”って、今までにない現象なんですね。決断もできず、止まることもできず、ただそこにある。その描写がすごく心に残りました。 そして「あなたはどうしたいですか」という問いが、図書館そのものから響いてくる……この重たい空気、好きです。選択を迫られる痛さが伝わってきて、読んでるこっちまで息を止めてしまいました。 次が気になります……!