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?「永勇!」
永勇「……」
まただ…
いつも、元カノの声で目が覚める
元カノは前、自殺した
それから俺は俺ではない
誰かになろうと決心した
永勇「…..」
テレビ「滅亡まであと一年です!」
永勇「…..」
部屋中に響き渡った
テレビの音
永勇「そっか….」
俺あと一年なんだな
元々俺はちゃんとした
優等生のような人間だった
今は、かけ離れた
ヤンキーのようだ….
だからこそ、何も残すことはない
何も悔いはない…
永勇「はぁ….」
今日は高校の入学式の日だ
永勇「行きたくない」
心からそう思った
でも、行くしかない
永勇「どうせ、高校も同じだ」
中学の三学期、ほぼ学校にはいかなかった
永勇「俺は今日から高校生か….」
そんなこと心底どうでもいい
行くしかないから部屋を出た
玄関に行き、靴を履く
これも久しぶりにする行動だ
玄関に迎えてくれる家族はいない
両親とも他界している
永勇「めんどくさいよ母さん…」
永勇「父さん…」
玄関前の写真の前で呟く
ドアを開ける….
眩しくて目が焼けそうだった
今の時間帯は入学式、始まる寸前
というくらいだろう
どうせ遅刻しても良い
そう思いながら歩いてた
周りは意外にも静かだった
しばらくして足音が聞こえた
なんなんだろう
?「やばい….!」
横を通りさって行った同じ制服の女を見た….
見たことのある顔だった
だからって追いかけても意味はない
そう思っていたのに、
体が勝手に動いてしまった
久しぶりに走るというのに
あってどうする?
ただ気まずいだけだろ
そう思ってたのに
後ろまでもうついてきてしまった
どうする?
呼びかける?
いや、名前を知らない
永勇「っっっ….!」
バサッ
永勇「!?」
顔面に何かが被さった
永勇「ん!」
息が苦しい
それは早くにのけた
ハンカチだった
多分、あの女のものだろう
こんなにも都合の良いものなのか
とも思いつつ追いかけた
永勇「おい!そこの女!」
?「!?」
止まった
?「ん?」
女はあたりを見渡した
そしてこちらを向いた
?「私!?」
永勇「そうだ、そこのお前….だ….?」
体が動かなくなった
多分久しぶりに体を動かして
体自身がびっくりしてしまったのだろう
永勇「……」
?「え、えぇ!?」
?「ど、どうしたら」
?「てか、誰だろう?」
?「同じ制服だし」
永勇「お前、ハンカチ落とした」
?「え?」
?「ほ、本当だ」
女は俺の手を見て言った
そのまま俺は意識を失った
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