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ぼくは大きな紅葉の木の上で生まれた。兄弟は四匹みんなでご飯を待ちながら過ごす日々だ。ぼくはみんなよりも一際小さかったから、二日たった頃みんなの翼に覆われて少ししかご飯をもらえなかった。一週間も経てばみんなは毛もふかふかでみんなどこに行こうか考えているようだ。そして今日ぼく以外のみんなは巣立ちした。ぼくはまだうまく翼を扱えない。お父さんとお母さんは心配してご飯をたくさん持ってきてくれた。「ぼくはまだ飛び立てないんだなぁ。」
劣等感に襲われながらご飯を頬張る。今日は好物のいちごだったから少し元気が出た。
「今日はみんながいないから寝床を独り占め!やったぁー!」
「寂しいなぁ…。」
嬉しさと寂しさ、みんなに先を越された劣等感で胸が動く。お父さんとお母さんが一緒に寝てくれて寂しさが紛らわされた。
朝、目が覚めると今日は体の調子がいい。昨日までうまく動かなかった翼も今日ならうまく飛べそうだ。
「お父さん、お母さんぼくも飛べそうだよ!」
ぼくは一日遅れの巣立ちをした。