【zm side】
zm「外に出たいんは分かるけど……そん時は誰かに言ってからな、?危ないし…」
S国のクソ総統とバイバイしてから約30分後。
ショッピくんは医務室のベッドで静かに俺の話を聞きながら横たわってた。
総統と会ったのは少しだったから大丈夫やと、一瞬思ったんやけど、ショッピくんは過呼吸を起こしてしまって、直ぐに処置を施してもらい、今に至る。
過呼吸を起こす程、つらいことをあいつにされてきたんやろう。
何があっても俺が守らないとあかん。
em「ショッピくんは外に出たいのですか?」
そう優しく問うエーミールを見てショッピくんは静かに頷いた。
em「ではもう少ししたら一緒に散歩しましょうか!ずっと医務室におっても暇やろうし!」
ショッピくんは少し顔を輝かせて頷く。
zm「え、お、俺も、!!護衛はおってもええやろ!!」
em「はい!ゾムさんも一緒に行きましょう!!」
そう、エミさんに言われて俺の心はぽかぽかと暖かくなった。
……俺は獣人やない。
やけど、獣人と似たような差別を受けてきた。
生まれつき目つきが悪く、歯はギザギザで、身体能力が他の人より高かった俺は皆から避けられていた。
本当は獣人なのではないか、と親にも言われたほどに。
昔は何故避けられているのか分からなかった。
だが、大きくになるにつれ、だんだん意味がわかってきた。
だから俺は、本当の自分の閉じ込めて、静かな自分を演じた。
そしたら、たくさんの人が俺と関わってくれた。
人に避けられる前に、そいつらを俺から離したかった。
だって、皆が関わってるのは俺が演じてる「静かな俺」であって、「本当の俺」を見てくれる人は、誰もいないんだって思ったから。
自分から避けていれば、相手に避けられても傷つかないと思っていたから。
でも、途中から苦しかった。
……俺は、俺が思っている以上に繊細な心の持ち主やったみたいや。
W国の幹部として入ってからも、演じる癖は抜けなかった。
俺が入った時にはグルッペン、トントンはもちろん、シャオロン、大先生、シッマ、ロボロ……今は外交メインでいるマンちゃんとかやっておった。
シャオロンとかシッマは結構騒がしいタイプで、この頃からめっちゃ内ゲバとかしとった。
ものすごく楽しそうで、ものすごく面白そうで……俺も混ざりたいって思ったけど。
避けられるのが怖くて、出来なかった。
sho「あ、!なぁなぁゾム…さん?一緒に内ゲバしーへん?」
zm「ぁ…ぃや、いいです、やらない、です。」
sho「ぁ、そっ…か、ごめんな、!」
……自分から避けていたのに、とても苦しくなって、たまに勝手に軍を出て深い森の中で泣くことがあった。
そしたらある日、1人の少年に出会った。
コメント
2件
エ ー ミ ー ル だ と 思 う こ の 人𖦹.𖦹
ゾムさんにも辛い過去があったんやな… 正体不明の少年よ!ゾムさんを助けてくれ!