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2070年、アメリカは世界に向けて情報を発信するとした。
「自由主義国の皆さん、今日はアメリカ及び欧州にとって危険な情報を入手いたしました。
この情報はまだ完全とは言い難いものの為、誤情報等にはご注意ください。
先日、アメリカ中央情報局がロシアから電波を確認いたしました。
ロシアは本来であれば電波を乗せることが不可能なほど分裂、内戦を繰り返しています。
つまりは、ロシアが統一された可能性がございます。
今アメリカは懸命に情報を精査しておりますゆえ、正しい情報はお待ち下さい。」
[検閲済]首都[検閲済]
「おい、聞いたか?」
「あぁ、[検閲済]の電波がアメリカに渡ったことか?」
「そうだよ。いままで[検閲済]は静かだったからな。政府はどうするんだ?」
「知らねぇよ。俺が[検閲済]政府の関係者だからって何でも知ってるとでも?」
「だよなぁ…」
一般人が平和に話しているこの場所はロシア…なのだろうか。
「そうだ、今日はパレードの日だろ?見に行こうぜ。」
「まぁ俺も仕事がてら行かなきゃならんし、付いて来ても構わんが…何もなくて暇だぞぉ?」
「暇だから行くんだよ、ハハハ」
パパパー!
ラッパの音が会場に響き渡る。
今日は対独戦勝記念日。
「聖なる戦い」が流れる。
数人の軍人が隊列を乱さずラッパの音、太鼓の相槌、ソビエトの赤旗を持つ軍人、ロシアの旗を持つ軍人。
それを静かに見守る軍人と、政治幹部と、国民。
赤旗には白文字で「ロシアの日の出、欧米の日の入」と書かれている。
複数の軍人が、隊列に戻ると掛け声によって曲が止まる。
そして新たに曲を響かせる。
「赤軍25周年」が流れると黒い車が2つ現れた。
そこに乗るのはアンドル・ドグルエフスキー。
もう一車はゴルド・ガルチーノ。どちらも大将である。
2つの車が合流すると曲が変わり
「近衛プレオブラジェンスキー連隊行進曲」が流れる。
車が方向転換するとまた一つのところへ真っ直ぐ進み始めた。
車が止まると
ypaaaaaa!!!!
軍人の雄叫びが響くと同時に曲が変わる。
「士官学校巡閲行進曲」である。
ypaaaaaaは4回繰り返された。
車は少しスピードを上げて軍人たちを横切っていく。
また止まるともう一度
ypaaaaaa!!!!
もう一度雄叫びを上げ曲が変わる。
「軍旗棒持巡閲行進曲」だ。
派手なラッパと共にある一つの場所へ向かう。
将軍同士、目が合うと曲が終わり
「海軍親衛隊巡閲行進曲」が流れる。
もちろんypaaaaaa付きで。
もう一度車が止まると
「巡閲行進曲」が流れる。
すべての兵士が将軍が見守っているとまた曲が変わる。
「栄光あれ」。
兵士たちはいままでで一番声を出している。
スピードを更に上げ一つの場所へ向かう。
その後ろで軍が行進する。
兵士に戸を開けてもらい、大将は[検閲済]に敬礼をした。
[検閲済]が壇上へ立つと
パレード・ファンファーレ「5月9日」が流れる。
大将は指揮をしている。
ypaaaaaa!!!!ypaaaaaa!!!!ypaaaaaa!!!!
3回兵士が叫ぶと
[検閲済]連邦国歌が流れる。
楽器として砲兵も参加した。
それと同時に[検閲済][検閲済]の[検閲済]が演説をする。
「ロシアの皆様。こんにちは。
そして欧米の皆様。おはようございます。
またアジアの皆様。こんにちは。
聖なる我が国はウクライナとの戦争に敗北し、分裂していました。
我が国は帝国主義、共産主義、権威主義、全ての考えが剣のように喉元に突き刺していました。
しかしロシアの大地はついに私[検閲済]によって統一されたのです!
なんと素晴らしいことでしょうか!
共産主義という赤い悪魔、帝国主義という理想主義者、民主主義という愚かなる腐敗!
全てを取り除いた我が国は、祖先より授かった民族の叡智を
栄光ある我が祖国に、[検閲済]に全力を尽くすのです!」
ロシア、聖なる我らの国よ
ロシア、愛しき我らの国よ
力強き意志、大いなる光栄
永久に汝の手元に!
栄光あれ、自由なる我らが祖国よ
結ばれし民族の永久の結束よ
祖先より授かった民族の英知よ!
栄光あれ祖国よ、我ら汝を誇らん