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バンッ
力強い音が体育館中に響く。
「1年!ボール飛んでったぞ!」
「はい!」
舞台裏へと走って行き、少しだけサボる。
「バレー部キツいね、」
「常勝校だからね、」
そんなたわいのない会話も程々に練習へと戻る。
「ユキ!危ない!」
そんな言葉はに気づいたときにはもう手遅れだ。目の前にボールがせまる。
ドッ
鈍い音がするのと同時に顔が熱くなり痛みがはしる。
つうッ
鼻から口にかけて冷たい液体が通っていく。
「ユキ!鼻血出てるよ!」
「ごめん」
「ユキが謝ることじゃないよ?」
頭がクラクラする。
早く帰りたい。
そんなことを考えながらチラッと横目で時計をみる。あと15分程度だろうか、
「ユキ大丈夫か?」
「芦戸、、、、、」
「ユキ?」
「何でもない」
「フーン」
鼻血を止めている間に部活が終了した。
「ありがとうございました。」
体育館中に皆の声が響きわたる。
「ーーーでさ」
「、、、、、」
「ユキ?」
「なに?」
「ちゃんと聞いてる?」
「うん、」
「そっか、」
ちゃんと聞くわけないだろ、こんな暇つぶし程度のもので。
「バイバイ」
「うん、」
手を振るのを辞めて鍵を取り出す。正直こんな家なんかに帰ってきたくない。
ガチャ
「ただいま、」
玄関を見たところ、妹と兄が帰ってきているようだ、
「ねぇ、金どこ?」
クソ兄貴が、妹にせがむなたかるな近寄るな。
「タンスの近く」
ため息何てつくまもない。
「姉ちゃん飯作って、」
こちとらお前の親じゃねぇよ。そんなことを考えながら買い出しに行く。
家族なんて消えちまえ。