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私は溺れやすい。

何にと言われれば、少しだけ答えに困る。

なにせ、溺れたのは1回ばかりでは無いのだ。


あなたもきっと、何かに溺れたことがあるだろう。


自分に、誰かに、食に、動くことに、性に、眠りに、文字に、音に、触感に。

誰しもが何かに溺れていると感じる。

中には、何も無いことに溺れる人だって居るだろう。何事にも溺れないから、何も無いことに溺れる。


人は溺れるほど、理性を奪われて獣になっていく。


私にはそれがつらい。

理性を奪われて、友が離れていくのがつらい。

自分と違う考えを持つようになるのがつらい。

我儘と言われてしまってもいい。

けれど、やはりつらいものはつらい。


私は溺れても、すぐに浮き上がってしまう。

飽き性だから、3ヶ月もすれば離れてしまう。

やはり我儘だ。


こうして自分を見つめ直した時に、少しだけ苦しくなる。

寂寥せきりょうに包まれて、落ちるところまで堕ちた自分が気持ち悪くなる。


そのうち生きることに飽ききってしまうと思うと、私は私が恐ろしい。


どうか、誰かに私という風船を強く握っていてほしい。

あわよくば、このまま溺れさせて、糸を切って、弾ませて遊んで欲しい。

飽き性な私が恐ろしくてたまらないから。

退屈しのぎのモノローグ

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