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「あ〜、眠ぃ……」
朝の登校時間。3年のヤンキー、渡辺翔太は気だるそうに欠伸を噛み殺しながら、同じく3年の特攻隊長・佐久間大介と並んで校門をくぐろうとしていた。
もちろん、2人とも制服は着崩し放題だ。
しかし、その目の前にピシッと完璧に制服を着こなした、3年の風紀委員長・宮舘涼太が立ち塞がる。
「おはよう、渡辺。それから佐久間。渡辺、シャツのボタンが開けすぎだ。ちょっとこっちに来なさい」
「おい離せ宮舘!」
ガシッと宮舘に腕を掴まれた翔太が連行されていく隙に、佐久間はダッシュで校門を駆け抜けた。
「っし! 翔太には悪いけど、俺は逃げ切れたぜーーよしっ!」
ふぅ、と胸をなでおろしたその時、背後からひょいっと大きな影にブレザーの襟首を掴まれた。
「……何が『よしっ』なんですか、佐久間先輩」
低くて少し呆れたような声。2年2組の爆モテ学級委員長、目黒蓮だ。
「げっ、目黒……! 離せ、ちびっこ扱いすんな!」
「ちびっこなんて言ってません。
学級委員長として、先輩のそのだらしない制服を正しに来ただけです」
目黒は180センチを超える高身長を活かし、暴れる佐久間を後ろから難なく捕獲する。その至近距離のまま、目黒の大きな手が佐久間のリボンをきゅっと正しい位置に整えていく。
「いーじゃんケチ! お前なんか大嫌いだ!」
真っ赤になって怒鳴る佐久間を、目黒は切れ長の目で見下ろし、フッと鼻で笑って手を離した。
「ーーーっていうことがあってさぁ! マジであいつムカつく!」
3年の教室。ピンク色の髪を激しく揺らしながら、佐久間は机を叩いた。 ヤンキーの溜まり場となっている教室の後ろでは、頭の岩本照と、その隣でへらへらしている深澤辰哉が楽しそうに話を聞いている。
「また朝から目黒に捕まったわけ? 災難だったね〜」
深澤が焼きそばパンを齧りながら笑う。
「そうだよ! なんであいつ、風紀委員でもないのに俺のことばっか取り締まるわけ!? マジでお堅くて嫌いーーーっ!」
ワンワンと吠える佐久間を見て、それまで黙って聞いていた岩本が、ふっと口元を緩めた。
「なぁ佐久間。お前、いっつもそうやって目黒の話ばっかしてんな。……そんなに目黒の話する?笑」
「え?」
「もしかして、そんだけ気になるってことは、、笑」
岩本のあまりにもストレートな一言に、教室が一瞬にして静まり返る。
「は、はぁあ!? そ、そんな、なわけないじゃん!! あいつは生意気な後輩! 俺はヤンキーの特攻隊長! 大嫌いだし!!」
顔をリンゴのように真っ赤にして、全力で挙動不審になる佐久間。 そんな佐久間を見て、岩本と深澤は「ほらね」と言わんばかりにニヤニヤと顔を見合わせるのだった。
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この作品大好き😘