「 おい 、 伊太利亜 ッ !!!! 」
大きな声が 響き渡る 。
だがしかし 返事は無い 。
「 ッ くそ … 彼奴 一体どこに … 」
きょろ ゞ と 周りを 見渡した 。
ここは 世界各国の 料理が 集まる レストラン 。
彼が 毎日 この時間に 夜ご飯を 食べに 此処に 来ることは 分かっていた 。
だが 今日は 、 何処にも 姿が 見られないのだ 。
一体何処に行ったんだ ? まさか 間に合わなかったのか ?
それとも 、 俺が ここに 来ることが 分かっていて 逃げたのか ?
意味の無い 自問自答を 繰り返す 。 すると 店の 奥から 何度も 聞いたことのある 声が 聞こえてきた 。
「 い 、 伊太利亜 っ ! ちょ 、 それは きつい って … ! 」
「 大丈夫 ゞ 、 葡萄牙 は ゲーム 上手だから 絶対 いけるんね ! 」
「 おい !! お前のせいで 俺の 持ってた船 全部 沈んだんだが !! どうしてくれんだよ 希臘 !! 」
「 あはは ー 、 ごめん ゞ ~ 」
「 相変わらず 動きが なくて 暇なんだよね … 僕 … 」
五人分の 賑やかな 声が 聞こえてきた 。 そう 、 いつも 追いかけまわしている あの 五人の 。
「 … 一体 何してんだ …… ? 」
気になった 独逸は 会話を 盗み聞きすることにした 。
どうやら 彼らは 戦争シミュレーションゲームで 遊んでいるようだ 。
「 うわ ー っ !! 突破された ー ! 」
西班牙の 叫び声が 聞こえてくる 。 彼奴は 誰と戦っているんだ ?
「 西班牙 っ 、 落ち着くんよ ! この 五人が 揃ってしまえば っ 独逸なんて 敵じゃないんね ! 」
成程 、 どうやら 俺と 戦っているみたいだな 。
独逸は 溜息をついた 。 なんで 借金を 返さずに ゲームなんかで 遊んでいるんだ ?
「 そうだよ !! いつもの 腹いせに 独逸を ぼっこぼこに してやるんだ っ ! 」
「 誰を ぼこ ゞ に するだって ? 」
扉を こじ開け 、 その 声の 主を 睨みつける 。
「 は … わ … わ … な 、 ナチ ッッ ?!?! 」
トラウマだろうか 、 希臘が 思い切り よろめいた 。
「 俺を 父さんと 一緒にするな 。 」
軽く 奴を 睨む 。
「 … 今日という 今日は 逃がさないぞ … !
たまりに たまった 借金を 返してもらうまでな !! 」
にこやかな 笑みを 浮かべるが 、 その 笑みには 父親に よく似た 圧と 殺気が こもっている 。
「 に … 逃げろ っ !! 」
全員 目にもとまらぬ 速度で 走っていった 。
「 … 待て っ !! 」
( 続 )