湊side
今日は怜央と捨て地のキャンマラへ行く日だ。
「湊」
『怜央』
「行く?」
『行くか』
『ん』
「え?」
「え、キャリーしてくれるの?」
『もちろん』
「ありがと〜」
『じゃあ行こ』
「うん」
慧より好きじゃないけど普通に好きだ。
怜央が何故、あまり笑わなくなったのか、はしゃがないのか、その理由を知っているのは、俺、慧、咲菜だけだ。
だから捨て地のキャンマラに行くのに俺を誘ったのだろう。
キャンマラの途中
「やばいエビぃぃぃ!」
「カニちゃんかわいい」
「ここ嫌や〜エビいっぱい」
などと喋るから面白くて笑ってしまう。
そして怜央と行った捨て地のキャンマラは楽しく終わった。
はずだった_
気づいた頃には
視界は真っ黒で
何も見えなくなっていた。
怜央side
『湊っ!』
遅かった。
湊に気を取られて自分の背後にいる人に気づくことが出来なかった。
気づいた頃には視界が真っ暗になり喋ることも出来なくなって、音も少し聞こえずらくなっていた。
あれからどれくらい時間が経ったのだろうか。
湊は大丈夫なのだろうか。
そんな事ばかり考えてしまう。
ようやく見えるようになった。
だけど、湊は目隠しをされたままだった。
俺と同じように、椅子に縛り付けられていて、声も出せない。
俺と湊の周りには2人くらいの人がいた。
湊side
怜央は無事なのだろうか。
とても心配だ。
椅子に縛られていた手足が自由に動くようになった。
でも何も見えない、周りの音も聞こえずらい。
この状況で何が行動をしたら怜央に被害が行くかもしれない。
それを考えると、行動することが出来なかった。
突然怜央の「やめろツ!」っと言う声が聞こえた。
怜央side
俺達がいる場所は高い。
下に落ちたら終わりだとわかった
俺の隣にいる奴はずっと立っているままで、もう1人のやつが湊を縛っていな縄をほどいた。
嫌な予感がした。
湊の縄をほどくと、目隠しに使っていた布を緩くした。
そしたら、「お前、邪魔」と言う声がして嫌な予感は的中した。
湊side
目隠しに使っていた布はとれ、
怜央達がどんどん離れていって
自分が下に落ちていっているようだ。
俺が落ちている間にも怜央は
「助けろよッ」とか「なんでなんだよッ!」とか俺の為に言ってくれていた。
慧より先に出会っていればな
怜央の事好きになっていたに違いない。
前のお前を知っているからこそ
守りたいと思ってしまうんだ。
……またな
これからも元気でいてくれ
怜央side
あ〜あ
いなくなっちゃった
悲しいなぁ〜
邪魔者でも仲良くしてくれてたのになぁ〜
かなしーなー
俺がしてあげたかったのに_
コメント
2件
なんか闇が見えた