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「戻りました」
遠くに見えるアッシュと女性の姿を見てから、ズンと重たくなった身体を何とか動かし、籠いっぱいに摘んだオレガノを持ち、研究室に戻る。
中へ入ると相変わらず忙しそうで、私が戻ってきていることにしばらく誰も気付かない。このまま立っているだけにはいかず横を通り過ぎようとした研究者の1人に声を掛けると、足を止めてくれた。
「それそこに置いといて!その後は子供用の咳止めの調合を頼むよ。飲みやすいようにリコリスを使って」
「あの、すみません。私、調合や医療の専門的なことは分からなくて……」
研究者の人は少し困ったように頭を掻いた。
私の知識はあくまで薬草の効能やそれを使った予防であって、調合や治療といった医学的なことは、母のように経験や専門的な知識が必要になってくる。ここに来て自分の***********
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