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頭ではわかっていても結局身体は正直な、我儘な王様が大好きです……😍😍ありがとうございます✨
馬鹿みたいに好きです
「んふふ、ツカサく~ん♡」
先ほどからオレにべったりとくっつき、すり寄ってくるこの長身の男、ルイはオレの側近の従者のロゼだ。
いつも冷静でおとなしいロゼがこんなに甘えてくる理由……それは、オレが宴会後にこっそり持ち出してきたワインを飲んだことが原因だろう。
オレとロゼが恋人であるということは他の従者達には知られないようにしているため、ロゼは普段甘えてこない。それどころかキスやハグはもちろん、「ツカサくん」と名前で呼んでくれなくなる。そして、オレもロゼも多忙なことから恋人らしいことをする二人きりの時間がとれていないのだ。そんなこともあり、あのロゼでも欲求不満が募っていたのだろう。そこから酒を飲んでストッパーが外れてこのような状態になった…と考えるのが妥当だ。
さて………。
「ねぇ、キスしましょうよ、いいですよね?」
このキスをせがんでくる酔っ払いをどうするか…。
正直なところ、オレもかなり欲求不満だ。ロゼに甘えたいし、甘やかしてやりたい。もちろんキスもしたい。だが、酒を飲んで酔ったロゼは、キスだけでは終わらずに、必ず性行為に至る。しかも理性の欠片も残っていないようなので容赦がないため、次の日には動けなくなってしまうのがオチだ。明日は午後から大事な会議があるので、今夜めちゃくちゃに抱かれるのはかなり困る。いや、オレ個人の感情としてはめちゃくちゃに抱いて欲しいのだが……。複雑な感情が混ざり合うが、オレは王だ。責任を果たすことの方が、私事より最優先だろう。
「今日はダメだ。明日は大事な会議があるのはお前も知っているだろう。」
「そうですが…」
頬を膨らませる、そのオレだけに見せる子供っぽい仕草が可愛らしいと思い、口元が緩む。それを見ていけると思ったのかロゼが続ける。
「キスだけだと約束いたしますからぁ、お願いします……。でないと私、そろそろツカサくん不足で死んでしまいます…」
「んなことないわ…」
「ひどいです…!私が貴方に嘘をついたことがありますか?」
「前科が6個あるんだが?」
そんな攻防が数分続き、結局折れたのはロゼからのお願いに弱いオレだった。
「キスだけ!キスだけだからな!!!」
「はい、承知しております♡」
ロゼ………ルイで視界が埋まり、体が背後のベッドに沈み、押し倒されたのだと理解する。ルイは愛おしそうにオレを見つめて頬を撫でた後、顔を近づけ、優しく口付けをしてくれた。その瞬間、ルイがいつも使っている青薔薇の香水の香りがふわりと鼻を抜けた。そう、この香り……甘くて優しいルイの香り……大好きだ。
何度か触れるだけのキスをした後、ようやく舌が入れられる深いキスが始まった。
「んっ……んぅ……♡」
ちゅ…くちゅ……♡
両耳をすらりとした綺麗な手に塞がれ、淫らな水音が頭に響く。オレの欲求不満は思った以上に深刻だったらしく、気づけば、口内を荒らすルイの舌と自分自身の舌を絡め合わせようと必死になっていた。
ぢゅッ♡と舌を吸われれば腰が痺れるような感覚がした。まずい…このままではオレの身体はその気になってしまう……!というか、もうすでにオレの陰茎が兆し始めてきていた。明日の会議は確かに大切だ。だが、開始時刻は午後からだし、幸いまだ夜は更けていない。一回くらい愛し合っても問題ないのではないか…?いや、オレはこの国の王であり、そんなことにうつつを抜かすこなんてしてはいけない…などとオレの中の悪魔の囁きを天使がかき消そうと奮闘する。
その時、ルイの熱くて硬いのが衣服越しに軽く押し付けられた。ルイの顔は完全に紅潮していて息が荒く、ギラギラとした獣のような目でオレを見つめ、捉えて離さない。オレの手首を掴みベッドに押し付けながら歯を食いしばり、必死に襲いたいという衝動を我慢してくれているようだ。こんな恋人の姿を見て興奮しないなんて、オレはできた男ではない。ああ…ダメだ……目の前の男に…ルイに…犯されたい……♡♡
「いっかい…だけ……するか?」
「…!!ですが…、明日は大事な会議が……」
「一回なら…大丈夫だ。オレはそんなヤワな男ではないからな。さあ、どうするんだ?」
舌なめずりをして煽ってみる。案の定、ルイは目の色を変え、貪るような、激しい口付けをしながらオレの服を脱がし始めた。その行動からかなり余裕が無いことが読み取れて愛しさで胸がきゅぅ、と小さく締め付けられる。
「ん…っ、るぃ……♡♡」
自分でも驚くほどの甘い声で目の前の男の名を呼ぶ。とにかく、今はルイが欲しくて欲しくて堪らない。手を伸ばし、首元にかけて抱き寄せる。
「はぁ……ツカサくん…あんまり可愛いことしないでくれるかい………手加減できなくなってしまうよ」
耳元でルイの声が聞こえる…幸せだな……♡
「聞いてないでしょ……なに、めちゃめちゃに犯されたいの?」
もう理性の欠片も残っていないオレは、小さく首を縦にふった。
「ふふっ、じゃあ…覚悟してよね……♡」
ルイは口角を上げニヤリと笑い、片方の垂れた髪を耳にかけ、舌なめずりをした。これからの情事への期待しながら、オレはルイに身を委ねた。