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『柩』(ヒツギ)を捨てる?それじゃあーー

「は??やっぱり、バカロリじゃねーか‼︎?なんで“捨てなきゃ”ならねぇんだ??封印の『柩』(コフィン)がなきゃ、”何にもできやしねぇ”んだッ‼︎‼︎」

「だれに言われたの?”そんな”こと??」

ーーたしか。去年の暮れくらいだ。師匠のBARに行った時だった。あの時、はじめて『柩』(ヒツギ)を師匠から貰って“初仕事”をしたんだ。その日の仕事おわりに「『柩』(ヒツギ)がないと陰陽術は使えない」って言われてーー。そうか、師匠ッ!!

兄さん、ちょっと待ってーー

「ああ??関係ねーよ‼︎‼︎やりたいよーにやるんだよ‼︎‼︎今までみたいになぁッ」

ーー遅かった。僕は「ラァァアアァァ」と叫びながら、余裕の少女にケリを連発した。が、ことごとく“全ケリ”を避けられてしまった。ダメだ。やっぱり、“今まで通り”の闘い方じゃ。“この子”にも、この子の“父親”(師匠)にも勝てない。・・何か、何かが足りない。

「クソッ‼︎‼︎‼︎こうなったら、『柩』しかーー」

「ーーッ‼︎?・・この解らず屋ッ!!何で解らないの?あんたは強い、だけど『柩』(ヒツギ)と。あんた自身の傲慢さが、才能を殺してるって。どうして、まだ解らないのよッ‼︎?」

ーー当たってる。正直。内心、ボクもそう感じていたことはあった。“『柩』(ヒツギ)が“あるから”1-Aクラスの部類霊にも勝てるとか、“『柩』(ヒツギ)がなきゃ“、自分では何もできないとか。そんなふうに“なんの根拠もなく”思っていた。それに、あの子の言うとおり。『柩』(ヒツギ)は『使役霊』(シキガミ)と同タイプの道具だ。だから、使ったところで自分の経験値が上がるわけじゃない。好き勝手に戦っても“勝てる”という、『根拠のない自信』があったのも。事実だ。

「好きなようにやるのはいい。他人から好かれようとして媚び、へつらう必要もない。だけど。道具や感情に負けて、才能を殺すのは“バカ”のすることだよ。強くなるためには“やりたくないこと”も、“聞きたくないこと”だって。歯茎から吐血するほどに、堪えなきゃいけないトキがあるんだよ」

「ああ??バカだぁ‼︎?知るかよッ‼︎」

・・ダメだ。兄さんじゃ、何いわれたって“説教”にしか聞こえないだろう。どうやっても、ボクらは“あの”子には勝てないし。なんだか、さっきから様子がヘンだ。この子がボクらを殺す気はないってことは、ボクが“代わって”も問題ないってことだから・・・。でも、なあ。ーー素直に聞いてくれるかなぁ。

「ああッ‼︎?“代れ”だぁ‼︎?フザケんなよ‼︎‼︎あのメスガキぶっ殺すまでヤルんだよッ‼︎‼︎」

ーーやっぱり。

幽霊探偵なんてやってられるか

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