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「もふくんのごはん美味しかった〜!」
「ん、よかった、」
朝からもふくんに甘えて料理まで作ってもらって、俺、良くされ過ぎではないだろうか…、まぁ、すごく嬉しいのだけれど。
「てかどぬ、俺今日ちょっと用事あるんだけど、どうする?」
「ん、部屋にいようかな。」
「いいよ、枷邪魔じゃないの?」
「邪魔じゃないのっ!これ大事…」
「そっか、」
「部屋ってどこだっけ」
「んあぁ、案内するよ」
「ありがと。」
もふくんの家は広い。家っていうか豪邸に住んでいた俺とそこまで変わらない広さの屋敷だ。もともと自分の家の部屋すら把握していない俺はとてもじゃないけどもふくんの家で一人で移動すると絶対迷子になりそう。
「じゃ、僕はもう行かなきゃだから、ちゃんと夕方には帰ってくるね。」
「うん、待ってる。」
「ありがと、行ってきます。」
「いってらっしゃい!」
さびしい…
行ってらっしゃいと言ったとはいえ、夕方まであと少しある。あとちょっとなのに。もふくんがつけてくれた鎖をはずしてうろうろしてもいいのだけど、俺ははずしたくないらしい。なんでなのだろう…わからないな。
なんとなく暇だったからテレビをつけてみた。お昼時間のサブチャンネルはあまり興味を引くものはなかった。
ひまだなぁ…そんなことをずっと言っているとガチャリとドアが開く音がした。もふくんだ…!
「おかえり!」
「どぬ、ただいま。」
「もふくん〜!待ってたよっ、」
「ごめんね待たせて、」
「ううん、」
もふくんの次の言葉を待っているけれど返事がない。
「もふくん…?」
「あ、ど、どぬ、て、テレビみてたの?」
「?そうだけど、あんまり面白いのがなくt」
「なにみてるのさ、これに興味でもあるの?」
ちょっと怒った声でもふくんが言った。
「?なにっ!?」
「…どぬ、ほんとに知らないの、」
「うん、」
性行為と書かれているが俺はこの言葉を知らない。全然意味がわかんない。
きょとんとしてる俺にそっか、といってもふくんは知りたい?とたずねてきた。
「え、難しくないなら別に、」
知っていて損することってないと思う俺は言った。
「全然難しくはないけど、」
「じゃ、教えてくれるの?」
「俺も難しくはないんだけど、あんま知らない方が良いし、また今度ね」
「ええっ!?なんでっ、」
「どぬ、」
「ぁ、ごめんなさっ、」
「だ、だいじょうぶだから、」
「うん、」
「えっと、一旦テレビ消してお散歩、行こうか」
「やった、行く!」
「どぬは簡単だなぁ、」
「え?」
「いや、なんでもない」
「そっか、じゃ行こうか。」
と言って俺を昨日のようにエスコートした。