ガラガラ
「はい、席着けー」
今日も朝から渡辺くんと話しながら学校へ来た。
最近、また話すようになった。
でも、“友達”としてじゃなくて“恋人”として過ごしたい、
とも思うようになった。
なぜなら、夏休みが近づいているからだ。
そんなことを考えていると、先生が話を始めた。
「えーと、来月から夏休みになります」
「「やったー」」
「だが、その前にテストがある」
「「えー」」
みんなの絶望の声が教室に響く。
そして、その声は隣からも、
「最悪なんだけど~、」
それから先生がさらに追いうちをかける。
「点数が悪いやつは補習だからな」
補習か、私には関係ないや、
勉強で困ったことないし。
「も~、やだ~!!」
『渡辺くん大丈夫?笑』
「ううん、、あ!〇〇勉強教えてよ!」
『え!私!?』
「だって、確認テストいつも満点じゃん」
『私でいいなら、、』
そうして、私は渡辺くんに勉強を教えることになった。
週に2回、放課後に、
場所は、、
渡辺くんの家。
なんで!?図書館で良くない?
それから、学校が終わり、
渡辺くんの家へ向かった。
めっちゃ緊張するんだけど、、
家に着くと、渡辺くんが部屋まで案内してくれた。
「お茶持ってくる!待ってて!」
『あ、お願いします、』
、、渡辺くんの部屋ってこんな感じなんだ、
男子の家なんて初めてだからな、
ガチャ
「おまたせ!」
『ありがとう』
「うん!」
『じゃあ、始めよっか!』
「はーい」
教科は、渡辺くんの苦手な数学。
ワークを開いて10分、
1問も解けてない。
『あの、わからない?』
「、、、はい、」
『そっか、』
嘘でしょ!?教えられるかな?
『えー、ここはね、、、』
「ん?どういうこと?」
『、!、///』
近いんだけど、///
これじゃ教えられないよ、
『えっと、ここはこの公式を使って、//』
「、、、わかった!!」
良かった、公式はわかってて、
「はい!」
『よし、えーと、、ん?』
「、、、」
『ここ違うね、』
「えー!?」
やばいかも、
それから、放課後だけでなく、
学校でも勉強するようになった。
少しずつ問題が解けるようになって、
距離も縮まった気がする。
そして、テスト当日、
「俺、今回はいける気がする!」
『頑張って!』
それから、テスト返し、
「やったー!90点!」
『え!?すごい!』
「〇〇マジありがと!」
渡辺くんの役に立てて、良かった。
「これで、夏休み遊べる~!」
、、そうだった、
渡辺くんの補習は逃れたものの、
私は夏休みを一緒に過ごせるのだろうか、
家に帰って、ベッドに埋もれる。
恋ってこんなに辛いんだ、、
ピコン
莉子からだ、
「〇〇、彼氏が出来ました!」
コメント
4件
夏休みとか最高やん!花火大会とか海とかあるし!
彼氏って流石にしょっぴーじゃないよね?