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これはANYCOLOR株式会社が
運営している
にじさんじに所属するYouTuberの
ボーイズラブの二次創作です。
本人様や組織に迷惑をかける行為、発言は
お控えください。
また、
口調や呼び方などが異なる場合がございます。
その点は閲覧をご自身でご考慮してください。
それでは、
そちらでよろしければ
お読みになってください。
____________
彼は高校デビューならぬ、
大学デビューをしたことがある。
黒縁眼鏡に黒い髪。
眼鏡は
翡翠色の度付きカラーコンタクトに変え、
髪を茶色に染め上げ、
赤髪のエクステを着けた。
首元まで閉じた学ランは、
大きすぎるパーカーに一変した。
できた姿が、正に彼の“完璧”なのだった。
つまるところ、完璧は崩れていくのだ。
そして彼の後輩、不破湊という人物が居る。
その人物は、…
あー、小説っぽくやるの無理だ。やめやめ。
俺より後にデビューした、
不破湊ってのが居るんだけど、
俺より人気なんだよね。
ほら、YouTuberって極端に数に出るじゃん。
それにあいつとかなり仲良いからさ、
なんか病んじゃって。
そんな中でも頑張って配信してたんだけど、
周り見て更に悪化して。
表に出さないだけでさ、かなり病んでんだよ。
あ、待って今のナシ。
そういうんもうダメだよって言われてるから。
ガンスルーね。
んで、もうMAXまで病んだ俺は
矛先をあいつに向けたんだよね。
そう思っちゃったら、
次はどうやってあいつを傷付けるか
っていうのを考えだして。
でもさ、あいつはやっぱり友達だからさ。
図々しくてごめんね?
友達を傷付けるってのは、
ほんっとに少しの理性が留めたわけで。
身体に傷を付けるなんて、
とか考えてた癖に、
ああじゃあ、罪悪感を負わせてやろうと。
いや、俺ほんとどうしちゃってたんだろ。
そんで俺が始めたのが、
リスカ、アムカ、レグカなのね。
正直言って、すんごい快感だった。
始めはアームカット、
つまりアムカから始めたんだよね。
なんか紙で切ったんかな?ぐらいの
傷痕からつけていって。
で、あいつと会う予定がある度に
つけてたんだよね。それで、
目尻に水滴をつけながら無言で戸惑う様子に、
俺は娯楽を感じてた。
あのあいつが今、
俺のせいで泣きそうになっているんだ、って。
他のライバーと会う日はちゃんと
長袖長ズボンだったんだけど、
あいつとオフとかで会う時だけ
少し露出度を高めたり、
ボディタッチを多くしてみたり。
完全に恋する女の子の行動だな、
俺の理由は最低だけど。
んである日、高校の同窓会があって。
俺はまだ高校のクラスラインから
抜けれずにいて。
大半は機種変やらなんやらで見てないけど、
スマホが多くある俺はVTuberという
理由も含め、多数アカウントを作っている。
で、更にマメにすべてチェックしている。
空気の存在の筈なのに、
電話も手紙も来ているし、
行かなければいけないという
空気が漂っていた。空気だけに。なんちって。
同窓会の場所は、
広めのレストランのようなところだった。
けして
「ブルターニュ産 オマール海老のコンソメゼリー寄せ キャヴィアと滑らかなカリフラワーのムースリーヌ」
とかは有るわけ無い。
服装はというと、
カラコン、エクステは外して、
黒髪に染め直して、
奥底に眠っていた黒縁眼鏡を引っ張り出して、
中に厚めのインナーにカーディガン。
ズボンはGパンで、
多少高校の頃よりマシになってるんじゃないか
とは思う。
チェックシャツ愛用してたしなあ。
で、この同窓会が色々一変させたのね。
うちの学年の1軍は皆優しくて、
俺みたいなオタクにも
気安く話しかけてくれるから、
一次会はあんなことやこんなことの
思い出を思い出したりしてた。
…で、相手を取っ替え引っ替えしてた女の子が
当時居たんだけど、
その子の癖は治ってなかったんだよね。
一次会に遅れてやってきて、んで、
「特別にホストの彼が一緒に来てくれたの!私だけのためにね!♡」
みたいな事を言ってたんだよね。
まあ、店にそういうサービスがあるらしいんだけどね。多額の。
で、ペコペコしながらでもかっこいい
オーラが漂うホストが来たわけなんだけど。
俺としては、
ふわふわしたオーラとしか思わなかった。
まあ、あいつな訳で。
既に多額を払った子含む女の子が
あいつを取り巻いた。
俺としてはあいつが来たことに
かなりビビったんだけど。
いつもとは違いすぎるし、
バレやしないだろう。なんて油断してた。
一時間半くらい経って、
あいつが女の子達と苦笑いで
軽く談笑してた時に、
俺が遠くから眺めてたんだよね。
そんで、急に目が合って。
途端、女の子たちを無視して
「明那?!」
って叫んで。しばらく呆然としちゃったね。
俺はか細く
「はっ?」
って漏らしたんだけど、
声で確信しちゃったみたい。
ズカズカやってきて、
俺の周りの人が消えていった。
そして、俺の手首(リスカの傷痕がついてる)
を確認して顔をしかめた後、
所謂お姫様抱っこをして、
おそらく食事代としてお金を女の子に渡して、
「申し訳ありませんがお客様、当店のサービスは一時間までと決まっております」
と少し冷たい声で言い放った。
俺は
(こいつ、時間内に帰れなかったのかよ)
って苦笑いしてた。遠慮がちめ。
そこからの展開は早かったなぁ。
あいつの店に一回戻って、
あいつが服を着替えて、
タクシーであいつの家まで帰った。
ちょくちょくあいつの家に泊まるから、
生活必需品は揃ってるんだよな。
一番気まずかったのはタクシーの中だなー。
もうお互い無言で、
しかも俺は高校のまんまだし
(エクステとカラコンは持ち歩いてるけど)。
運転手さんが一番辛そうだったなぁ。
あいつ脚組んでたし、愛想も無かったし。
ちなみにお釣りはいりませんとか、
そんな事はしてなかった。
あれ程迷惑な行為って無いよね。
明らか面倒だしさ。
で、家に着いたらメチャクチャ心配されて、
傷痕見られて「大丈夫?」
手当されてたら「痛くない?」
お風呂上がったら「もうするなよ」。
この世話焼きめ。優しすぎるって。
それから俺はもうしないって誓ったね。
前喧嘩した時、
「またリスカしてやる」
つったらガチで切れたからさ。
あいつあんな怒ることあったっけ?
とか思ってたりして。
……あ、もうご飯できたらしいから行くわ。
今日は付き合って5ヶ月だから
楽しみにしてろって言われてて。
ちゃんと楽しみにしてたんだよね。
んじゃ、またね。日記ちゃん。
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作品名 「三枝明那の日記より」
著 鈴鹿詩子
三枝明那の思い出かと思ったら
鈴鹿詩子の妄想作品だったという
オチです。
※鈴鹿詩子が書いたものではありません