学校の授業。
今はお昼ご飯を食べ終わり、5時限目が始まっている。
ボクはJACK。どこにでもいる普通の中学生。
ボクは結構前から変な夢を見る。
白髪の…赤目の…変なやつがボクの夢の中で囁いてくる。
「全部壊しちまえ」って
あいつが出てくる度に頭痛がして眠れない。
でも今日はおかしかった。
「JACK」
う………
「なぁ全部壊しちまえよ」
黙れ…………
「全部ぜーんぶぶっ壊せば楽になれるぞ」
黙れ…………………
「なぁJACK」
黙れ…
「ぶっ壊せ」
…
「お前はオレの手のひらの上で踊ってんだよ」
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れェッッ!!!!
「JACK!!?」
「落ち着けJACK!!」
「どうしたんだお前!!」
クラスメイトが騒ぐ。
気づいたら身体が動いてた。
教科書とノート、筆箱をそこら辺にぶちまけて、
机を持ち上げて床に叩きつけた。
椅子も教室の壁へ叩きつけた。
「JACK落ち着いて!!」
先生が慌ててボクのことを止めに入る。
それでもボクは止まらなかった。
いや、止まれなかった。
この頭の中のヤツが、ずっと「壊せ」って囁いてくるんだ。
「出ていけェッッ!!!!ボクから出ていけェェッッッッ!!!!!!」
「どうしてこんなことしたんですか?」
放課後、ボクとお母さんは学校に呼び出された。
先生は淡々とボクへ聞いた。
「おかげで教室はめちゃくちゃです。どう責任をとるんですか?」
「申し訳ございません…!!」
「あんたも何かいいなさいよ」
なにか言え?なにか言えって…??
「…ごめんなさい」
「あのねえ、JACK」
『なぁJACK、退屈だろ?』
…
『この時間もぶっ壊しちまおうぜ』
…………………クソ………
また身体が_________
ボクたちは家に戻ってきた。
あの先生との面談も、ボクが暴れてしまったから話がつかなかったらしい。
「あんたどうしたのよ」
「どうも…こうもないんだよ」
「はあ…?…そうねえ…」
お母さんはブツブツ言ったあと、ボクにこう放った
「精神病院、行ってみる?」
「…は?」
「ぼ、ボクは元気だよ!??も、もしかしたら少ししたら治るかも…」
『オレはずーっとお前のそばにいるからな』
「…ッは?」
『最高だったよ。今日のあの暴れっぷり。』
『全部オレの理想通りさ…』
それから視界が暗転した。
ボクは………………
目を開けるとそこは病院だった。
「目が覚めましたか…。お母さん、彼は…」
…どうやら診察が終わったあとらしい。
ボクはどうしてしまったんだ?
「原因不明です。なんの病なのかも分かりません。」
「そんな…」
「……そうだ、JACKくん。無意識だったのかな?意図的にやったのかな?」
「…無意識…です。」
「そうか…」
「……学校ではなにかあった?いじめとか…」
「なにも、みんなボクと仲良くしてくれます。」
「……うーん、鬱でも…ストレスでもなさそうだ…」
「じ、じゃあなんなんですか?!この子は…この子はどうしてしまったんですか?!」
「…奇病でもないかな。じゃあ何なんだろうか…」
先生は手を顎に当て、書類を見つめて考える。
「このままだと今後、周りに迷惑をかけてしまうだろうが…」
「とりあえず様子見だ。これで何かあったら…。精神病棟行きだよ」
「精神病棟…?!?!」
「ああ、精神病棟さ、心に病を抱えた子が沢山いる。」
「ボクは元気ですよ…?」
「…明日学校へ行きな。それで何かあったらすぐ私の元へ来るんだ。」
「………………はい。」
朝
昨日あんなことを言われたら変に意識してしまう。
夢にもあいつが出てきたし…。
今日何もなかったらあの精神病棟とやらに行かなくていいんだ。
頑張ろう。
学校へ着き、教室の扉をガラッとあける。
みんなボクが入ってきた瞬間に静かになった。
怯えているのだろうか。みんなボクを見つめる。
「来たよ…なんでこれるかなあ…」
「あいつおかしいよな…」
「怖いな…私も投げつけられちゃうかも…」
「おい、いじめてやろうぜw」
……ああそうか…。
もう誰もボクのことなんか
「はいみんな座って〜朝のホームルームやるよ〜」
「…JACK、お前来れたのか」
「教室がめちゃくちゃになるから来なくていいんだがな。仕事が増える。」
先生までそんなこと………
「…ごめんなさい」
「そーだそーだ!帰れ!!帰れ!!」
「は…」
「かーえれ!!かーえれ!!!かーえれ!!!」
「なん、なんだよお前ら……ッ」
みんなでボクにコールを始める。
「いッ…」
なにかを投げるものまでいた。
投げられたのは固く丸めた紙。
「なんだよ……なんで……ッ」
『おい、今こそ壊せよ』
………………そうか。
ボクは筆箱を手に取り、紙を投げてきたやつにぶん投げた。
「いってぇッ!何すんだよお前!!!」
「全部壊れろォッ!!!!ボク以外しねェッッ!!!!!」
そこからの記憶はない。
ただ……
「…精神病棟、入るよ」
「……はい。」
精神病棟、どんな場所なんだろうなぁ。
心に病を抱えた子達がいっぱいいるって…どんな子達だろう
仲良くなれるかなあ
………なんでだろう。
精神病棟にはいることに躊躇いがなくなっていた。
ボクはこういう運命だって、自分で分かってた。
「ここがJACKくんのお部屋だよ」
「…そうですか…」
「まだこの部屋には誰もいなくてね…。予定だとあと3人は入ってくるよ。」
「…そうなんですね」
「仲良くなれるといいわね」
ボクは用意された部屋に入った。
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