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では、スタート
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【記録者の沈黙 】
記録は、誰のために残すものなのだろうか。
未来の誰かのためか、それとも、過去に生きた自分のためか。
それすらも曖昧なまま、江見昴は日々の記録を続けていた。
実験開始から、十二日目。
予備段階の“願いの波形”再現実験は、予想以上に順調だった。
結晶に近い素材を通じて、微弱だが反応が起きる。
思考と感情の波が共鳴すれば、わずかに周囲の物質に干渉することができる――
それは、間違いなく“願い”の力の再現だった。
「……昴。今回の結果、見たか?」
研究室の奥、資料室から顔を出した紅狂生一は、分厚いファイルを片手に現れる。
「エネルギー値、前回の2.7倍。反応時間も短縮された。これは……もはや理論の段階じゃない。」
昴は黙ってうなずき、モニターのログを見つめたままだった。
「でも……同時に、対象の生体脳波に一時的な乱れが出た。
被験者の情緒不安定化、自己同一性の軽微な崩壊。
これは、危険信号だぞ。あまりにも……純粋すぎる“願い”には、耐えられない。」
紅狂生一の声は、静かだが、明確な“警告”を含んでいた。
「……願いってのはさ、本来、叶わないからこそ“人間”をやってられるんじゃないか?」
昴は、口元をわずかに動かす。
「それでも、叶えたかった人間がいた。」
彼の目には、淡い光が宿っていた。
それは科学者の光ではなかった。研究者のそれでもない。
ただ、一人の人間として――取り戻したかったものを想い続ける、弱くて、必死な光だった。
紅狂生一はしばらく黙り込んだあと、ファイルを閉じる。
「……よし。なら、その先に行こう。
お前が行くなら、俺も付き合う。」
「……感謝するよ、紅狂生。」
「ただし――次の段階に進む前に、記録は全部俺が引き取る。
もしもの時、全部が無になるのはごめんだからな。」
紅狂生一のその一言に、昴はようやく小さく笑った。
「“記録者の沈黙”ってやつか。」
「いや、“沈黙”じゃない。“証人”だ。
お前が、どこに堕ちても……俺は、それを見届けて、記す。」
静かに並ぶ二人の影が、機材の青白い光に照らされて重なる。
その夜、記録保管室には新たなファイルが追加された。
《実験記録0039》
分類:精神波再現・初期型・単一波共鳴成功
監修:江見昴/記録責任者:紅狂生一
補記:
願いは、届く。
だが、それが“幸福”であるかは……まだ、わからない。
ページの最後に、狂生一の手による筆跡が、静かに綴られていた。
END…
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どうでしたか?
僕、頑張って書いたので♡してくれたら嬉しいです(*´˘`*)
じゃあね(*-ω-)ノ
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