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ベラルーシは一瞬、目の前の状況がまるで夢の中にいるように感じた。
その目の前にいるのは、まさに自分が心の中でずっと想い続けてきたエストニア。
そして、屋根の上から突然転げ落ちてきたロシアとフィンランドの異次元コンビ…。
それでも、心臓の鼓動はますます早く、耳が真っ赤に染まっていくのを感じた。
「う、ううん……なんでこんなことになってるの……///」
ベラルーシは顔を覆い、頭を抱えた。だが、エストニアの静かな言葉がその心に深く刺さった。
「ねぇ、ベラルーシ」
エストニアの声が、ベラルーシの耳に優しく響く。
「私、ずっとあなたを見守ってきたんだよ?本当に、あなたのことが好きだよ」
その目は冷静に、しかし深い愛情に満ちていた。
ベラルーシは、今度こそ思わず言葉を失った。
さっきの告白とは違う、もっと真剣で温かい気持ちが込められているその言葉に、
彼女はただただ固まってしまう。
一方、フィンランドとロシアはその間にも絶え間ない笑顔を交わしている。
フィンランド(ニコニコしながら)
「いや〜、本当に、このカップルたちの争いは見てて楽しいね。次は俺たちも**”告白の屋根上パーティー”でも開こうか?」
ロシア(少し照れながら)
「それ、どういう意味だよフィンランド……///」
フィンランド「うふふ、だって、こっちから見てると、全部の告白が一番尊い**んだからさ!」
ロシアは思わず、頬を手で隠して小さく笑った。
こんな彼女たちとの日常が、何よりも大切だと、しみじみ思う瞬間だった。
その時――
ベラルーシの声が再び、少し震えた音で響く。
「エストニア……私も、あなたが好き……でも、どうしても、心の中で引っかかることがあるの……」
エストニアは、その瞬間少し驚いたように目を見開く。
「引っかかること……?」
ベラルーシは一歩後ろに下がり、目を伏せて言った。
「私は、ずっとフィンランドとロシアのように、誰かと“素直に”向き合えなかったの。
だから……あなたにこんな気持ちを伝えるなんて、すごく怖い。怖くて、どうしていいか分からないの。」
その言葉に、エストニアは少しだけ沈黙し、そして静かにベラルーシの手を取った。
「……ベラルーシ。私は、あなたの気持ちを待ってた。だから、焦らなくていいよ。ゆっくり、一緒に進んでいこう。
それに、私たちの関係は、絶対にあなたの思う通りになるって信じてる。」
ベラルーシはその言葉を聞いた瞬間、胸の奥が温かくなるのを感じた。
その後ろで、フィンランドとロシアが楽しそうに話しながら、少しずつ歩み寄ってきた。
「じゃあ、俺たちの関係ももう少しだけ見守ってくれる?」とフィンランドが笑いながら言った。
「……ふふ、もちろん。」
ロシアもその笑顔に、自然と頷いた。
ベラルーシは、その二人を見つめながら、エストニアの手をぎゅっと握りしめた。
「ありがとう……エストニア。」
エストニアは優しく微笑み返し、ベラルーシをそっと抱き寄せる。
屋根の上に広がる、彼女たちの愛の物語は、始まったばかりだった。