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カイロスとクロナは、ようやく落ち着きを取り戻したのか、リビングのソファで身を寄せ合っていた。セレン「二人とも、温かいココアが入ったわよ。少し甘めにしておいたから」
カイロスがおずおずと手を伸ばした。
魔法で治したはずの体はもう傷一つないけれど、カップを持つ指先がかすかに震えている。
カイロス「……セレンさん。さっきは、ありがとう。俺、本当はすごく怖かった」
クロナ「私も!でも、お母さんが抱きしめてくれた時、なんだか不思議な力が伝わってきた気がしたよ」
私は二人の頭を優しく撫でた。
セレン「怖かったわね。でも、もう大丈夫。この家には、私の結界があるわ。悪いものは何一つ、あなたたちに触れさせない」
カイロスはココアを一口飲み、ふっと表情を緩めた。その顔には、今まで見せたことのない、幼い子供のような安心感が広がっていた。
セレン「(……この笑顔を守るためなら、私は何度でも戦えるわ)」
外はすっかり暗くなっていたが、キッチンの明かりだけは、いつまでも温かく三人を見ていた。